平成27年第4回明和町議会定例会より 行政報告

「12月議会行政報告」

【行政報告】
平成27年第4回定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 議員の皆様には、公私何かとご多用のところ、本定例会にご出席を賜り、誠にありがとうございます。
また、ただ今は、本定例会の会期を4日間とお決めいただき、諸案件のご審議を賜りますことに対し、厚くお礼を申し上げます。
さて、平成23年3月に発生した東日本大震災から5年目の冬を迎えました。
被災地の一日も早い復興を願ってやみませんが、当町においても南海トラフ巨大地震が懸念されている今日、時間の経過とともに風化しつつある震災の記憶を決して忘れることなく、防災・減災対策を急がなければならないと考えています。
国においては、先月、平成28年度予算編成の基本方針が臨時閣議で示されました。強い経済を実現するとともに、少子高齢化という構造的な問題について正面から取り組むことにより、将来への安全を確保し、誰もが生きがいを持って充実した生活を送ることができる「一億総活躍社会」の実現に向けた取組や、TPPを真に我が国の経済再生、地方創生に直結するものとするための取組といった喫緊の重要課題への対応に関しては、適切に対処するとしながらも、具体的な予算編成においては、我が国の財政の厳しい状況を踏まえ、歳出全般にわたり聖域なき徹底した見直しを、引き続き推進するとしています。
地方においても国の取組と基調を合わせ、徹底した見直しを進めるとしており、当町にとっても非常に厳しい状況が予想されます。
今後とも、国・県の動向を見極めつつ、平成28年度の当初予算の編成作業を進めてまいりたいと思います。
こうした中、来年1月から運用が始まる社会保障・税番号制度(マイナンバー)の「通知カード」が、先月から各家庭に届けられています。
マイナンバーは、住民票を有するすべての方に、1人一つの12桁の番号を付して、社会保障・税・災害対策の分野で効率的に情報を管理するものです。
行政の効率化、住民の利便性の向上、公平・公正な社会の実現のための社会基盤で、複数の機関に存在する個人の情報が同一人の情報であることを確認するために活用されます。
マイナンバーを利用できる事務や情報は法律で定められていますが、社会保障・税・災害対策に関連する事務であって、市町村が条例で定めた事務については、独自で利用できるとされています。
当町では、福祉医療費の助成に関する事務などを効率的に行うために利用したいと考えています。
ただし、特定個人情報の適正な取扱いに関するガイドライン等に基づき、情報管理を適切に行わなければなりません。
なお、マイナンバー制度に便乗し、不正な勧誘や個人情報の取得を行おうとする電話などがあり、実際に詐欺被害も発生していますので、ご注意をいただきたいと思います。

それでは9月定例会以降、本定例会までの間の主な動きにつきまして、簡略にご報告させていただきます。
9月24日、地域の安全活動に寄与したとして、「有爾中区自主防犯パトロール隊」が、公益財団法人全国防犯協会連合会から社会安全貢献賞を受賞されました。
日頃の活動に心から敬意を表しますとともに深く感謝申し上げます。
 9月26日、「さいくう平安の杜」にようやく復元建物が完成し、鈴木知事をはじめ多くの皆さまのご参加をいただき、竣工式が行われました。
土地を提供していただいた地権者や、地域の皆さまのご協力に感謝し、今後は、地域活性化のために活かしていく努力をしなければなりません。
竣工式は、終わりではなく、新たな出発の式でもあります。これからもご支援とご協力をお願い申し上げます。
また、この日は竣工式の後、恒例の「第15回いつきのみや観月会」が行われました。
残念ながら「名月」を見ることはできませんでしたが、正殿前に設置された舞台で、「斎王寿の儀」や「斎王の舞」が披露され、3,000本のろうそくの灯りを点燈するイベントも行われました。
特に、今年の観月会では、明和町出身で観光大使でもある作曲家の長岡成貢さんによる「復元建物竣工記念コンサート」が開催され、幻想的な曲が会場を包み込み、観客を魅了していました。
翌27日には、日本遺産認定記念イベント「こどもわいわいフェスティバル」を開催し、子どもたちにも「斎宮」と楽しくふれあう機会を提供することができました。
また、明和町商工会の呼びかけで、伊勢志摩・松阪地域の商工会の皆さんによる物産展が、2日間にわたって復元道路で開催され、大勢の皆さんに楽しんでいただくことができました。
あらためて、今回のイベントに携わっていただいた多くの皆さまに、心から感謝を申し上げます。
10月11日、明和町体育協会主催の「めいわスポーツまつり」が、明和中学校グラウンドで行われました。
前日からの雨がなかなか降り止まず、開催が危ぶまれましたが、体育協会会員の皆さんの素晴らしい団結力で、グラウンド整備や準備が速やかに行われ、予定されていた全種目が無事実施されました。
10月14日、総合体育館で「第51回敬老福祉大会」を開催しました。
今年は早朝から天気も良く、約1,000人の高齢者の皆さんに参加をしていただきました。
今年の最高齢者は103歳、今年100歳を迎えられた方は3名で、100歳以上の方は合わせて8名になりました。
夫婦で88歳以上の米寿を迎えられたのは10組で、この日に先駆けて、すべてのお宅を訪問させていただき、ご長寿のお祝いを申し上げました。
10月20日、当町で「三重県町村会」を開催しました。町づくりの施策を学ぶため、順次各町を訪れ、「移動町村会」として行政視察を行っています。
今回は、「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」が文化庁の「日本遺産」に認定されたことや、実物大建物の復元事業が完成したことを受けて、当町で開催したものです。
10月21日に明和中学校で公開授業が、翌22日には斎宮幼稚園で公開保育が行われました。
中学校の研究テーマは「一人ひとりのよさを見いだし、大切にした教育活動と、仲間とつながり共に成長できる教育の実践〜わかる・できる授業の実践をめざして〜」でした。
この公開授業は、平成22年に上御糸小学校から始まり、今年で6回目となりました。
斎宮幼稚園では、5歳・4歳・3歳児の合同保育が公開されました。
少子化の時代を迎え、同年代のつながりも希薄になっていることから、幼児期からこうした機会を設けていく取り組みが必要であると感じました。
10月24日と25日、「さいくう平安の杜」の完成を記念して、「さいくう平安の杜フェスタ」が開催されました。
24日は、中井智弥さんの箏の演奏会をはじめ、古事記の一人語りや鷹狩の実演などが行われました。伊勢志摩・松阪地域の物産展も行われ、多くの皆さんにお越しいただきました。
また、25日は西脇殿で、口笛コンサートやハープ・フルートコンサートなどが行われました。
「木枯らし1号」が吹いたと報道された10月25日、強風が吹き荒れる中で「総合防災訓練」を実施しました。
特に、下御糸地区では、津波避難場所に指定をお願いしている「イオン明和店」の屋上に、約280人が避難集合し、自治会ごとに安否確認の訓練を行っていただきました。
メイン会場の大淀小学校では、「排水ポンプ車」の展示や「地震体験車」による震度6強の体験、救急救命、心肺蘇生、AEDの使い方などの講習も行いました。
町では、三重大学との間で「地域住民と行政が協働して策定する津波避難計画のあり方に関する研究」に取り組んでおり、この日は、当町の防災アドバイザーでもある三重大学大学院の川口准教授に視察いただき、「防災対策は、今日の訓練のように住民の皆さんの判断力、行動力が極めて重要です」との講評をいただきました。
川口先生には、教育委員会事務局が大淀地区で開催してきた「大淀小学校の在り方について」の意見交換会にもご参加いただき、貴重なアドバイスをいただいています。
10月31日と11月1日の2日間、中央公民館と総合体育館で、「町民文化祭」が開催されました。
中央公民館では、カラオケ大会や芸能大会、囲碁大会が行われ、総合体育館では、絵画や写真などの作品展示や、学校給食で人気のある「揚げパン」の販売なども行われました。
文化祭には欠かせない「菊」が、今年もまた見事な花を咲かせて、総合体育館の玄関でお客さまを出迎えていました。
11月1日、文化祭に合わせて保健福祉センターで、「歯とお口の健康まつり」を開催しました。
町内の歯科医師の先生方や歯科衛生士、歯科技工士の皆さんにお世話をいただき、歯の健康チェックなどを行っていただきました。
健康づくりの第一歩はお口の健康です。年に1回は、健康チェックを行っていただきたいと思います。
11月4日、みょうじょうこども園に、松阪地域林政推進協議会から「あかね材」を用いたベンチが贈られました。
「あかね材」とは、カミキリ虫の幼虫が木の中の部分を食べた跡が残った杉やヒノキのことで、普通の木材と比べても強度的には問題がない木材です。
ベンチは木の温もりが感じられるもので、園児たちはとても気に入った様子でした。いただいたベンチのお礼に、5歳児36人から歌がプレゼントされました。
 毎年、この時期は、国家予算を編成する概算要求の時期です。各県・各市町村が、それぞれの行政課題を抱える中で、国からの財政支援や予算確保のために、各省庁に陳情が行われます。
私も11月11日と12日に、「全国史跡整備市町村協議会」の役員の立場から、財務省や文化庁などに、史跡土地公有化事業や史跡整備助成の陳情を行いました。
 また、17日と18日の2日間は、NHKホールで「全国町村長大会」が開催され、震災復興、地方創生の推進、地方交付税の確保などの重点要望を参加した町村長で決議し、関係省庁に陳情を行いました。
さらに、これとは別に、県町村会では、県選出の国会議員の皆さんと意見交換を行い、それぞれの町の課題について話し合いました。
 国においては、これから財務省と各省庁との折衝が行われ、大臣折衝を経て年末には、骨格予算が決まることになります。どうかよろしくお願いしたいものでございます。
 11月15日には、「空き缶ゼロ運動」を実施しました。早朝から町内一斉に作業をお願いし、回収されたごみの総重量は1,140キログラムでした。町民の皆さんのご協力にあらためて感謝申し上げますとともに、これからも環境美化の推進に向けてご理解とご協力をお願いいたします。
 11月22日、「さいくう平安の杜」の完成を記念して、全日本かるた協会主催の「第62期名人位戦・第60期クイーン戦挑戦者決定戦」が、正殿を舞台に行われました。
この大会は、競技かるたの最高峰を決めるタイトル戦で、張りつめた空気の中に読み手の声が響き渡る、独特の雰囲気を体験した一日でした。
 11月28日、「福祉と人権のまちづくり講演会」を「人権を守る会」と共催し、弁護士の菊地幸夫さんをお招きして、「人を許す時が自分を高める時」と題した講演をいただきました。
人権を尊重する思いやりのある町づくりは、講演会などの啓発活動を粘り強く継続していくことが重要です。
講演会の準備作業や運営に携わっていただいた関係者の皆さんに、あらためてお礼を申し上げたいと思います。

次に、本定例会の上程議案につきましては、固定資産評価審査委員会委員の選任同意が1件、三重県市町公平委員会の共同設置に関する協議が2件、多気郡指導主事の共同設置に関する協議が1件、総合体育館等体育施設の指定管理者の指定について1件、条例の制定が3件、条例の一部改正2件、平成26年度公共下水道事業建設工事に関する協定の変更が1件と、平成27年度一般会計補正予算ほか4つの特別会計補正予算と、水道事業会計補正予算をお願いすることとしています。
非常に厳しい社会経済環境の中ではありますが、今後とも、町民の皆さんが日々充実した暮らしができるまちづくりの実現のため、町民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、総合計画に定める将来像の「歴史・文化と自然が輝き、快適でこころ豊かな「和」のまち明和」を目指して、誠心誠意努力をしてまいりますので、よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます。


平成27年12月15日







平成27年第3回明和町議会定例会より 行政報告

●はじめに

 戦後70年が経過しました。広島・長崎の原爆の傷跡も未だ癒えない中、月日は流れ戦争の悲惨さ、恐ろしさ、そして平和の尊さが忘れ去られようとしています。  国では、安全保障関連法案が審議され、様々な議論が交わされているところですが、平和への願いは誰しもが思うところであり、核のない世界、平和な世界を求めてやみません。  これからの時代を担う若い世代に戦争の悲惨さを知ってもらい、戦後70年維持し続けてきた日本が道を誤らないために、8月6日に行われた「広島平和記念式典」に、初めて中学生の代表団を送りました。この話を聞いた町内の各小学校の皆さんも、平和への祈りを込めて千羽鶴を折り、4人の代表に託しました。千羽鶴は約4千羽で、代表の皆さんが8月5日、「原爆の子の像」に奉納してくれました。  広島から元気に帰った中学生から、「広島では、記念式典に参列するとともに、広島平和記念資料館の見学や被爆体験伝承者の皆さんのお話を直接聞かせていただきました。」「学校で習った以上にひどい状況でした。見たり聞いたりしたことを友達や家族、そしていろいろな人に話をして、戦争の悲惨さ、原爆の恐ろしさを伝え、戦争のない平和な日を送れるように努めます。」と、ひとり一人が感じたことを、丁寧に報告していただきました。このことは多くの町民の皆さんにも知っていただきたいと思い、行政チャンネルで4人の報告をまとめて放映することにしていますので、ぜひご覧いただきたいと思います。

●社会を明るくする運動啓発活動

 7月1日から始まる第65回「社会を明るくする運動」の強調月間を前にした6月23日、「世界一安全な国を…」との内閣総理大臣のメッセージを、多気郡保護司会の皆さんから伝達していただきました。同日、明和町推進委員会を開催し、自治会長さんや各種団体の皆さんに町の取り組みを説明し、協力を呼びかけました。7月1日に明星駅で、翌2日は斎宮駅で、5日には大淀キャンプ場の安全祈願祭で、啓発活動を行っていただきました。また、7月20日には、恒例の「社明カップ組立飛行機選手権大会」を開催していただくなど、多気郡保護司会の皆さんには、犯罪のない安全で安心な町づくりのために様々な活動に取り組んでいただいており、心からお礼を申し上げます。

●交通事故防止に向け「ミルミルウェーブ」を実施

  6月25日には、松阪地区交通安全協会、交通安全推進委員、町議会議員の皆さんなど、約70人の参加を得て、イオンモール明和付近の町道で、交通安全啓発「ミルミルウェーブ」を実施し、帰宅途中のドライバーなどに交通安全を呼びかけました。今年は、すでに、町内で3名の尊い命が交通事故で失われており、6月8日に「交通事故多発警報」を発令し、町民の皆さんに交通死亡事故「0」を呼びかけています。

●日本遺産認定証交付式

  6月29日、東京国立博物館で日本遺産認定証の交付式が行われ、4月24日付で認定された「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」の日本遺産認定証を受け取りました。今後は、日本遺産活用推進協議会を中心に、観光振興や町の活性化に活かしていかなければなりません。ご理解とご支援をいただきますようお願いいたします。

●プレミアム付き商品券を発売

 国の地方創生事業の一環として、町内で使用できる20%プレミアム付き商品券を7月1日から販売しましたが、あっという間に2日間で完売しました。販売の方法や時間について多くのクレームをいただき、反省すべき点もございましたが、消費喚起を目的として初めて実施した事業でありますので、購入できなかった皆さまには、お許しをいただきたいと思います。

●動く防犯カメラ運用開始式

  7月2日、「防犯パトロール隊青レンジャー」に取り組む「めいわ市民活動サポートセンター」で、町と松阪警察署、サポートセンターが、ドライブレコーダー「動く防犯カメラ」の運用開始式を行いました。青色防犯パトロールの車両に、ドライブレコーダーを導入することにより、犯罪抑止や安全意識の向上をめざしたもので、ボランティアグループと警察で協定を交わすこととなり、これは県下で初めてとのことです。今後、松阪警察署からの要請があれば、ドライブレコーダーの画像や目撃情報等を提供することになります。「青レンジャー」は、連続不審火事件を受けて平成19年に発足していただき、以来、子どもたちの下校時、夜間は8時以降に青色回転灯を点けてパトロールを行っていただいています。これからもよろしくお願いいたします。

●大淀ふれあいキャンプ場安全祈願祭

  夏本番を前にした7月5日、大淀ふれあいキャンプ場で、観光協会主催の「安全祈願祭」が行われました。アトラクションには、業平夢太鼓の演奏や、今では欠かせなくなったフラダンスも披露され、恒例の宝探しと餅まきも行われました。期間中、無事故で楽しい夏になることを祈りました。

●みいとフェスタ開催

  7月18日、18回目の「みいとフェスタ」が下御糸小学校で行われました。1部は「子ども相撲大会」、2部は夜間の「納涼大会」で、盆踊りには幼稚園児と「めい姫」、「めぇめぇ」も参加してくれました。実行委員会の皆さんに、心からお礼を申し上げます。

●人権センターとみょうじょうこども園で夕涼み会

  梅雨が明けた7月25日、猛暑の中で、人権センターとみょうじょうこども園の「夕涼み会」を行いました。みょうじょうこども園は、初めての「夕涼み会」でしたが、子どもたちが担ぐ「こども神輿」で元気に開会し、保護者の方を含めて約500人の参加者でにぎわいました。

●ボランティアで防犯灯の修繕

  7月26日には、「夏の電気安全保安期間」を前に、町内の電気工事業者の皆さんが、ボランティアで、防犯灯の蛍光管の取り換えなどの修繕を行っていただきました。

●三重国体の第4回準備会総会

  7月27日、三重国体の第4回準備会総会が津市で開かれ、愛称とスローガンが発表されました。愛称は「三重とこわか国体」で、とこわか(常若)とは「いつも若いこと・いつまでも若いさま」を表現する言葉です。活力に満ちた元気な三重、すべての人が活力に満ち元気になることを願って、そのきっかけになる大会になるようにとの思いを込め、元気な姿を「いつまでも若いさま」という意味の「とこわか」に託すとの発表がありました。スローガンは「ときめいて人 かがやいて未来」です。これからは、愛称とスローガンを使いながら三重国体開催に向けて準備が進められることになります。

●町職員採用試験の募集を実施

  平成28年4月採用予定の町職員採用試験の募集を7月末日で締め切ったところ、応募状況は、事務職は募集2人に対して20人、技術職の一般枠は募集1人に対して4人、再チャレンジ枠は募集1人に対して1人、保育士兼幼稚園教諭の一般枠は募集若干名に対して9人、再チャレンジ枠は募集若干名に対して10人、社会福祉士は募集1人に対して1人の応募がありました。試験日程は、9月20日に第1次試験として筆記試験を実施し、10月22日に第2次試験を行い、11月中旬には採用者を決定していくこととしています。

●各地区で夏祭りや伝統行事

  7月から8月にかけては、昔から続けられている夏祭りや伝統行事が、町内各地で繰り広げられました。7月11日には上村の天王祭と算所の祇園祭り、12日には有爾中の羯鼓踊り、13日に蓑村の虫送りが行われました。8月1日には、大淀祇園祭と花火大会が今年も盛大に行われました。これらは、いずれも江戸時代から続く伝統行事ですが、あらためて関係者の皆さんのご苦労に対し、心から敬意と感謝を申し上げる次第です。

●新ALTの2名が就任

  8月5日、新しいALT(外国語指導助手)として赴任した、ローガン・ジョセフ・スナイダーさんとティモシー・ツヨシ・サコガワさんの入庁式を行いました。2人ともアメリカ合衆国の出身で、7月に退任したサナイ・アエラ・バルケゲンさんに引き続き、町内の小中学校での外国語授業の補助や、幼稚園・保育所・こども園での外国語活動を通じて、子どもたちの英語教育の推進に携わっていただきます。

●ビーフロード勢和多気工区の開通式

  8月8日午前8時から、ビーフロード(中南勢広域営農団地農道)の勢和多気工区の開通式が行われました。この道路は、明和町・多気町・大台町・松阪市の地域を結び、農業振興と流通を目的に計画され、平成8年から事業計画が具体化されました。多気町と勢和村が合併し、平成28年度に10周年を迎えるこの時に、地域を結ぶ道路が完成したことは誠に喜ばしいことです。末広にこの地域が発展するようにと、あえてこの日時を選んだということです。農道整備事業ですが、生活道路でもありますので、道路が整備されることによってこの地域の発展は計り知れないものがあります。この道路整備によって中南勢地域がより発展することを念じて式典を終えました。

●ひじき組合からひじきの寄贈

  8月18日、今年も、ひじき組合の皆さんから「敬老福祉大会や福祉施設などで使ってください」と、ひじき2千袋を寄贈いただきました。今年で31回目になります。あらためてお礼を申し上げますとともに、町の特産品でもあるひじきをもっとPRし、ひじきうどんなどの販路拡大についても、引き続き支援をしてまいりたいと思います。

●斎宮跡実物大復元建物が竣工

  斎宮跡に待望の実物大復元建物が、ようやく竣工の運びとなり、8月22日、完成に先駆けて復元建物の内覧会が行われました。竣工式は9月26日土曜日の午前10時30分から、鈴木三重県知事も出席して行われる予定です。この日は、竣工式に続いて「いつきのみや観月会」が開催され、長岡成貢さんの「復元建物竣工記念コンサート」、斎王寿の儀・雅楽の演奏、3千本のロウソクの点燈イベントなどが計画されています。  また、翌27日は、日本遺産「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」の認定を記念して、「こどもわいわいフェスティバル」と題した子どもたちが楽しめるイベントを計画しています。町民の皆さんはもちろんのこと、町内外からも多くの皆さんにお越しいただき、楽しんでいただこうという企画ですので、是非お越しいただきたいと思います。

●臨時福祉給付金受付開始

  臨時福祉給付金の受付を、9月1日から研修室で開始しました。給付対象者は約2,400世帯と見込まれます。申請期間は12月1日までです。なお、9月中の日曜開庁時は、福祉保健課の窓口で申請を受け付けますので、どうぞご利用ください。

 今後とも、町民の皆さんが日々充実した暮らしができるまちづくりの実現のため、町民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、総合計画に定める将来像の「歴史・文化と自然が輝き、快適でこころ豊かな「和」のまち明和」を目指して、誠心誠意努力をしてまいりますので、よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます。








平成27年第2回明和町議会定例会より 行政報告

「6月議会行政報告」

【行政報告】
●はじめに
 平成27年第2回明和町議会定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
3月定例会以降、本定例会までの主な動きにつきまして、簡略にご報告させていただきます。

●松阪地域定住自立圏形成協定締結

 3月27日、松阪市と明和町、多気町、大台町の1市3町が、「松阪地域定住自立圏」を形成することで合意し、協定を締結いたしました。松阪地域では、平成23年10月に松阪市が中心市を宣言し、圏域形成の話し合いを進めてきました。県内の定住自立圏形成協定の締結は、いなべ地域、伊勢志摩地域に続いて3番目の締結となります。今後は、平成25年に締結した「伊勢志摩地域定住自立圏」との両方を活用し、さまざまな取り組みを進めてまいります。

●全国女性消防操法大会出場選手団結式

 4月5日、「全国女性消防操法大会出場選手団結式」を行いました。今年の秋、10月15日に、横浜市防災訓練センターを会場に開催される「第22回全国女性消防操法大会」に、三重県代表として出場する明和町消防団女性団員第6分団を激励したもので、現在、選手らは厳しい訓練を重ねているところでございます。

●町内小・中学校と幼稚園で入学・入園式

 4月6日、7日、8日に町内の小・中学校と幼稚園などで入学・入園式を行いました。今年は、6つの小学校に194人、中学校に246人、3つの幼稚園には47人が入園・入学しました。また、「教育・保育・子育て支援」を総合的に支援する施設として新設した、幼保連携型認定こども園の「みょうじょうこども園」には、曙幼稚園から引き続き入園した4・5歳児40人と、0歳児から5歳児まで新たに入園した127人を合わせた167人が、新しい施設で新しい生活をスタートしました。次代を担う子どもたちには、大きな夢と希望を持って、そして、健やかに成長してほしいと願っています。

●三重県知事・三重県議会議員選挙

 4月12日、三重県知事・三重県議会議員選挙が執行され、三重県知事と多気郡選挙区選出の三重県議会議員は、いずれも再選を果たされました。知事・県議の皆様方の今後益々のご活躍をご祈念申し上げます。

●中央公民館講座開講式

 4月18日には、中央公民館で、平成27年度の講座開講式が行われました。受講者は、33講座に644人、同好会は47講座に702人、合わせて1,346人になりました。最高齢者は、90歳の男性とのことで、その気力に、深く感心をさせられたところでございます。自己研鑽、交流も深めていただくとともに、地域での活動にも期待いたします。

●「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」が日本遺産認定

 4月24日、文化庁が平成27年度創設した日本遺産に、「祈る皇女斎王のみやこ 斎宮」が認定を受けました。40都道府県238市町村から申請された83件のうち、認定されたのは当町を含む18件で、「歴史的に魅力ある有形・無形の文化財群を地域活性化に活用できるとの評価を受けた」と聞かせていただきました。これを日本で唯一の特色ある「斎宮跡」を知ってもらえる絶好の機会ととらえて、広く国内外へ情報発信を行い、来訪者数の増加を図ってまいりたいと思います。 なお、斎宮歴史博物館においても、史跡斎宮跡内で建設中の「平安時代復元建物3棟」の工事見学会を定期的に実施していただいています。工事の完成予定は7月末で、現在、西脇殿は屋根の工事が終了し、素屋根が取り外されました。町も「歴まち事業」による周辺整備を急がねばならず、御館、下園東広場の整備を進めます。

●明和町更生保護女性の会結成20周年記念式典

 5月1日に、「明和町更生保護女性の会結成20周年記念式典」が、中央公民館で行われました。ジュースづくりや紙飛行機大会の協賛など、子どもたちの健全育成や更正、社会貢献活動に対する会員の皆様の長年のご尽力に、心より敬意を表する次第でございます。

●大淀海岸クリーンアップ大作戦

 ゴールデンウィーク中の5月3日、大淀海岸や漁港周辺を綺麗にしようと、「大淀海岸クリーンアップ大作戦」が行われました。この取り組みは、地元の環境団体である「大淀ビーチクリーン」が呼びかけて始まったもので、今年で6回目になりました。参加された皆さんや関係者の皆さんに、改めてお礼申し上げますとともに、今後とも、町としてこの活動を支援してまいりたいと思います。

●議会各委員会の合同研修

 5月14日と15日、総務産業常任委員会、教育厚生常任委員会により、医療費適正化に向けた取り組みと空き家対策の2点について、合同研修が行われました。われわれ行政側も同行させていただき、愛知県東海市と静岡県川根本町を視察させていただきました。議員の皆様と同じ目線で視察研修をさせていただくことができ、これからも共通の認識を持ちながら、円滑な行政推進に取り組んでまいりたいと思います。

●町単事業の採択について現地調査を実施

 5月21日には、議会の総務産業常任委員会におきまして、平成27年度の町単事業の採択について、現地調査を実施していただきました。まち整備課の関係では、平成24年度から5カ年計画の自治会からの要望箇所をそれぞれ評価し、評価点の高い箇所を優先しました。また、農水商工課の関係では、地元自治会及び明和土地改良区からの要望等で、用排水路の改修等を採択案といたしました。現地調査を終え、慎重審議していただいたところ、いずれの採択案も決定していただくことができました。本会議で承認いただいた後、数々のご意見を反映させていただき、早期に工事着手できるよう努力いたします。

●災害発生時の町内郵便局との協力に関する協定を締結

 5月27日、町と松阪郵便局、明和郵便局及び町内の簡易郵便局を合わせた7局で、「災害発生時における明和町と明和町内郵便局の協力に関する協定」を結びました。避難所での臨時ポストの設置や、被災者が出す郵便物の料金免除、また、郵便物の配達等の業務中に発見した道路等の損傷状況の情報提供などにおいても、協力していただけることになりました。誠に心強い限りでございます。

●全町自治会長会議開催

 5月28日、恒例の全町自治会長会を開催いたしました。議員の皆様にはご多忙のところご出席をいただき、誠にありがとうございました。各課の業務説明などを通じて、町政運営へのご理解を深めていただき、自治会と役場の関係をより密接にしていただくことができました。この日は、会議の後、「みょうじょうこども園」と「斎宮跡復元建物」の施設見学も行っていただきました。

●第33回斎王まつり

 町の2大イベントの1つと位置づけております「斎王まつり」は、日本遺産の認定や実物大復元建物の完成が近づいていることもあり、町民の皆様を始め、県内外から多くの方々にお越しいただき、33回目を迎えた今年も盛大に開催されました。2日間にわたり、大きな事故もなく無事に終了することができましたことは、ひとえにまつりに携わってくださいました関係者の皆様のお陰であり、心から敬意と感謝を申し上げる次第でございます。

●北山結子さんの情報提供を呼びかけ

 北山結子さんの行方不明事件ですが、残念ながら未だ解決には至っておりません。事件から18年が経過しましたが、この事件を風化させることのないよう、今年も6月12日に、斎宮駅、明星駅と町内のショッピングセンターにおいて、警察官や町職員等で情報提供を呼びかける捜索用チラシの配布を行ったところでございます。どんな些細な情報でも、松阪警察署にお寄せいただきますよう、ご協力をお願い申し上げます。

 今後も、町民の皆さんが安全安心で、日々充実した暮らしができる町政を推進するため、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、最大限の努力をしてまいりますので、よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます。

平成27年6月15日







平成27年第1回明和町議会定例会より 行政報告

「平成27年度 所信表明」

(基本姿勢)
  本定例会は、私にとりまして3期目のスタートの定例会であります。   これまで町内各地で多くの町民の皆様から町政へのご意見やご要望、そして時には厳しいご指摘を賜りました。私はこれらを真摯に受け止めるとともに、改めて町政のかじ取りを任されたものとして責務の重さを痛感しているところでございます。   これまでの2期8年間は、町民の皆様の「命と幸せ」を最優先にし「元気なまち」「信頼されるまち」「みんなが誇れるまち」の実現に向け、全力で取り組んでまいりました。そして、何よりも議会の皆様、町民の皆様を始め、町政を多方面から支えていただいた方々のご支援により、公平で透明性のあるまちづくりを前進させることができました。さて、昨年11月は、町議会議員選挙・町長選挙が行われ、年末には、国においても衆議院議員総選挙が行われました。引き続き、安倍内閣のもとで、経済再生を基本に、社会保障制度改革や農水産業、中小企業の振興対策、そして地方創生などに積極的な政策展開が求められております。   これらを踏まえ、町におきましても、私の政治信条でもある是は是、否は否をもって、今まで以上に中・長期的視野に立ち、将来を見据えた施策の方向性を選択し、明和町第5次総合計画に定めるまちづくりの理念である「人と地域の活力の創造」を基本理念に、将来像である「歴史・文化と自然が輝き、快適でこころ豊かな「和」のまち明和」を目指して、様々な政策課題に全力投球する所存です。

(町を取り巻く情勢)
  国は、平成27年度の予算編成方針を昨年12月27日に閣議決定致しましたが、予算編成は、強い経済の実現による税収増を受けた経済再生と財政健全化の両立を目指すもので、特に社会保障から社会資本整備まで、聖域を設けることなく抜本的に見直しする考え方が示されています。   地方財政は、経済再生や地方の税収動向も踏まえ財政の健全化を目指し、地方財政計画は、地方創生費用を盛り込み、重点化を図るとしています。また、地方財政の一般財源総額は、地方税収の伸びを7%見込み、平成26年度地方財政計画の水準を下回らないよう、確保するとされています。   三重県では、三重県民力ビジョン・行動計画の最終年度にあたり、県政の諸課題の解決を着実に推進するため、緊急減災や医療体制などの緊急課題と学力向上やスポーツ推進などを中心に推進するとし、新年度予算は、統一地方選挙を踏まえた骨格予算としながらも、少子化対策や安全安心、地方創生などに重点化しています。 
  それでは、平成27年度の重点化すべき政策分野について、次の5項目に沿って基本的な考え方を述べさせていただきます。

1.防災対策
  安全・安心のまちづくりの中心となる「防災対策」は、自助・共助・公助の視点に立って、町では、三重大学との間で「津波避難のあり方」について共同研究を進めており、平成24年度からは大淀、下御糸地区で、平成25年度からは上御糸地区で、避難方法や災害時要援護者支援等の課題等を整理し、津波避難計画の策定を進めてきました。   この間、津波発生時の緊急一時避難場所として、下御糸、大淀小学校の屋上への津波避難用階段の設置などを推進してきました。平成26年3月には、本町が南海トラフ特別措置法に基づく「南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域」に指定されたこともあり、新年度では、津波避難タワー整備に取り組み、安全安心のまちづくりを推進します。

2.教育環境の整備
  幼稚園・保育所など就学前の子どもたちの教育・保育のあり方や子ども子育ては、この春開園する「みょうじょうこども園」を中心に、全ての子どもたちが健やかに育つよう、また、結婚・出産・子育ての希望がかなう子育て支援対策を進めます。   文化・スポーツ事業では、平成33年に三重県で開催される国民体育大会成年男子ソフトボール大会の開催に向け準備を進める中で、より多くの方が生涯スポーツ・生涯学習としても親しんでいただけるよう、取り組みを進めていきます。   教育環境整備は、明和中学校並びに大淀小学校の老朽化対策については、防災対策も考慮にいれた整備が求められています。中学校は、施設整備の手法などの具体的な取り組みを進め、大淀小学校は、少子化を受け、将来の学校規模、学校区の再編成なども含め、防災上の移転等を含めて専門的な見地からの検討を行います。

3.町の活性化
  町の活性化は、当町の基幹産業である第一次産業の振興で、TPPなどの影響は未知数ですが、農業は後継者不足に対応するため新規青年就農者の支援など、担い手のさらなる育成にむけて取り組みます。また、農業基盤整備では、省力化や水資源の有効活用を図る観点からも、パイプライン化事業を推進します。   漁業においても、6次産業への取り組みなど振興施策の強化を図ります。また、厳しい経済情勢下、三重県が制定した中小企業・小規模企業振興条例の活用を図りながら、町の事業所設置奨励金をはじめとした商工業振興対策を進めます。   史跡斎宮跡の東部に平成27年7月、実物大の復元建物が完成しますが、「歴史的風致維持向上計画」に基づき、地域の人たちの生活基盤の整備も含め、史跡整備を進めます。   また、近鉄斎宮駅北側の改札や史跡公園口休憩所の開設により、町外からの来町者等の利便性の向上も図ります。そして、歴史的文化遺産の保存、活用等に対する住民の理解と町内外への情報発信に努め、観光振興は、ボランティアの参画を得て、実物大復元建物を含めた「斎宮跡」の利活用をより具体化し、町全域の活性化をめざした施策を推進します。

4.福祉・生活環境施策
  福祉施策は少子化時代を迎えて、子育ての相談体制の整備や子どもたちへの健康・育成などの子ども子育て支援対策を推進するとともに、2025年超高齢社会へむけて、医療・介護・福祉施策を連携させた地域包括ケアシステム体制の構築に取り組みます。   障がいを持つ皆さんの暮らしや生活の場の確保対策として、グループホームなどの整備や支援に努め、障がい者生活支援センターを核として障がい者福祉を推進します。   生活に直結したゴミの減量化や環境美化を始め、農業集落排水事業に続き、宮川流域下水道事業は新茶屋地区から本格的に整備を進めます。さらに、狭あい道路・基幹道路整備など、生活に直結した道路整備にも取り組みます。

5.行財政改革
  厳しい財政状況下にある町財政ですが、行財政改革は絶やすことができない課題で、引き続き推進し、自主財源の確保や事業の効率化などの行財政基盤の強化を図ります。   歳入は、滞納整理にも重点を置き、クレジットカードによる納税機会の充実や三重地方税管理回収機構を活用した税の徴収率向上に取り組み、歳入確保に努めます。   歳出では総合計画の施策評価を活用することにより、事業の見直しを推進し、支出の適正化・効率化をめざします。   また、公共施設の再配置を含めた整備計画も推進し、効率性に優れた行政運営、開かれた「分かりやすい行政」をめざすため、町広報紙や行政チャンネル等の情報発信を強化するとともに、日曜座談会等を活用して町民の皆様の声を町政に的確に反映できるよう努めます。

(予算の概要)
  平成27年度の予算の概要は、一般会計で79億9,400万円、前年度比で8.8%の増となりました。   この要因としては、社会保障にかかる扶助費や物件費、普通建設事業費などの増加によるものです。   歳出では、投資的経費で津波避難タワー整備にかかる新規事業により前年度比34.6%の増となりました。   維持補修費は、10.7%の増で本庁舎を含む各施設の老朽化による要因が大きなものとなっています。   また、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費では、障がい者や児童、高齢者等の各事業にかかる扶助費の増加、また人件費では育児休業からの復帰職員の影響などで、前年比で3.6%の増となりました。   物件費については、各種事業にかかる委託料やこども園等の子育て支援や運営に従事する臨時職員賃金の人数の増及び単価の増を各科目の予算で見込みました。   これらに対する歳入では、町民税で前年度比0.2%の減、固定資産税では評価替えの影響を受けたことから前年度比1.2%の減で、町税全体では前年度に比較して0.5%の減を見込んでいます。   地方交付税は前年度並みとし、地方消費税交付金は前年度比33.7%増を見込みました。   国庫支出金については、前年度比0.5%の減、県支出金は前年度比で1.5%増となりました。   町債については、津波避難タワー建設にかかる起債が大きく占め、前年度比79.1%増となりました。   繰入金は、斎宮跡保存事業特別会計への繰出金として、歴史的風致維持向上計画に伴う投資的事業への一般財源分に、ふるさとづくり基金を前年度同様に充てることとしました。     また、他の基金の充当が可能な事業についても各基金からの充当を行っています。   以上が一般会計予算の概要です。   次に特別会計では、7つの特別会計を合わせ、72億  5,220万円で前年度比8.9%の増となっています。大きな要因としては、公共下水道特別会計で宮川流域下水道事業の推進や明和浄化センター汚水処理施設増設工事が本格的に開始されること、国民健康保険特別会計や介護保険特別会計では、給付費用の大幅な伸びによるもの、後期高齢者医療特別会計では、広域連合への給付費の負担金が増えることにより、予算規模が伸びたことなどが主因です。   また、企業会計の上水道事業は、6億7,360万円と前年度比7.7%の減となりました。これは固定資産の除却を前年度に大きく行ったことが理由です。   これらの平成27年度総予算額は、一般会計、特別会計、企業会計の9つの会計を合わせ、159億1,980万円で、前年度比7.7%の増となっています。

(予算の詳細) 省略
  新年度の予算は、国の経済対策の基に、地方財政全体では地方税の増加などが見込まれていますが、本町の税収等の歳入増加は不透明であり、医療、介護、福祉などの社会保障経費の自然増や消費税増税に伴う各種費用の増加に十分に対応できる財源確保が望めず、歳入・歳出予算全般への大きな影響が懸念されるという一層厳しさを増した中での予算編成となりました。   これらの施策を具体化するためには、行財政改革を一層推進し、新たな財源の確保、事業の集約化や縮小、事業の取捨選択、或いは公共施設の統廃合などに厳しく取り組む必要があると受け止めております。   急がねばならない政策課題は山積しておりますが、町民の皆様が希望をもって安らかな日々を暮らせるよう、町職員ともども頑張ってまいりますので、町民の皆様、議会の皆様には、より一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。

平成27年3月9日