平成26年第4回明和町議会定例会より 行政報告

「12月議会行政報告」

【行政報告】
●はじめに
  さて、去る11月16日に執行されました町議会議員、町長選挙におきまして、議員の皆様には、それぞれに大変厳しい選挙戦を戦われ、町民の熱いご支持のもと見事に議席を得られたことに対し、改めて敬意と祝意を申し上げる次第でございます。   私も、町民の皆様から3期目の当選という栄誉をいただき、この上もなく光栄に存じますとともに、選挙戦を通じまして町民の皆様からの切実なご要望やご意見、ご提言をいだだき、町政を舵取るその責務の重大さを改めて受け止め、一層身の引き締まる思いでございます。 そして、本議会は、町長として3期目の最初の定例会でありますので、このたびの就任に当たって所信の一端を申し上げ、行政報告に代えさせていただきたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。

  私の2期8年を振り返りますと、平成18年11月の初当選以来、議員の皆様、町民の皆様のご理解とご支援をいただきながら、山積する行政課題に取り組んでまいりました。  1期目では、再生プランで事務事業の2300項目の洗い出しを行い、120項目の見直しを行いました。また、行政サービスの向上を目指して日曜開庁を実施し、行政チャンネルや日曜座談会でまちづくりについて町民の皆さんとの情報の共有を図ってきました。   2期目では、長年の課題でありました史跡「斎宮跡」の活性化と周辺整備のため、文部科学省・国土交通省・農林水産省から「歴史的風致維持向上計画」の認定を受け、各種対策に着手することができました。

  子育て支援対策では、みどり保育所での土曜日における一日保育の実施や暁幼稚園と曙幼稚園を統合し、新たに保育所機能を併せ持つ「みょうじょうこども園整備事業」を推進してきました。   産業振興の漁業では、長年の課題でありました下御糸漁港の改修整備がほぼ完成し、農業では国営宮川用水第2期事業の完成に伴い、県営パイプラインの整備に着手することができました。   環境保全では、平成26年4月より上御糸・下御糸地区の農業集落排水事業笹笛処理場が完成し、供用を開始することができました。さらに、宮川流域関連公共下水道事業は、新茶屋地区から工事を開始する運びとなりました。   このように課題でありました施策に一定の目途をつけることはできましたが、2期目の平成23年3月11日に発生した東日本大震災は、町政を預かるものとしては、何よりも町民の皆さんの命を守るという安全安心のまちづくりこそが、最優先の政策課題であるということを痛感した次第であります。  
  今日の社会経済情勢は、経済面では長年の円高やリーマンショックからの低迷期を脱し、政府の緊急経済対策により輸出産業を中心に景気の回復が見られますが、社会保障の抜本改革を目指して引き上げられた消費税の影響から再び消費が低迷し、最近は為替も急激に円安に変動するなど、地方経済については、まだまだ厳しい環境が続いております。   このような中、消費税問題などを争点に解散総選挙が行われ、自公連立で再び政権を担うことになりましたが、我が国は、防災対策、経済、外交、エネルギー、社会保障、税制そして地方の創生などそれぞれに政策の分岐点といわれるほどの課題を抱えている状況で、自治体に対して国の制度や財政支援が明確に見えてこない事態には変わりがありません。今後は、中央だけでなく地方の実情に即したより積極的な政策が展開されるようにしていかなければなりません。   こうした中で3期目の町政を担わせていただくことになり、私は「町民が安全で安心して暮らせる、人にやさしく元気で活力のあるまちづくり」の実現を目指し、次の五つの柱を政策の最重要課題として今後の町政推進に精一杯取り組む所存でございます。
 
●防災対策の推進
  一つは「防災対策の推進」であります。
町は、これまで三重大学との間で津波避難のあり方について共同研究を行い、大淀・下御糸地区で懇談会を重ね、その一環として小学校屋上への避難階段や防災備蓄品の整備に取り組んでまいりましたが、今年3月に南海トラフ地震に係る地震防災対策の推進に関する特別措置法に基づき、本町が特別強化地域に指定を受けたことを踏まえて、今後、より一層対策を強化したいと考えています。

●少子化・高齢者対策の推進
  二つ目は、「少子化・高齢者対策の推進」ですが、人口減少時代における需要の変化を踏まえた公共施設の中・長期的な更新のあり方や整備手法の検討も踏まえつつ、義務教育施設整備を推進することとしています。   また、教育では、保・幼・小・中が連携した教育を推進するため、就学前の児童や支援を要する子どもの保健指導や保育指導の充実を始め、高齢化社会にあっては、医療や介護保険制度の安定化を図るため、在宅医療及び地域包括ケアシステムの体制づくりや地域で継続的に介護予防や健康づくりができる場づくりにも力を注ぎたいと思います。

●障害者福祉の充実
  三つめは「障がい者福祉の充実」で、NPOなどの関係団体と連携して障がいのある子どもが地域で生活ができ、将来を託せるグループホームの整備を推進し、幼児期から地域の中でなじめる学習支援の輪を広げて参りたいと考えております。

●史跡「斎宮跡」の整備
  四つ目の史跡「斎宮跡」整備と活用では、来年7月に完成する実物大復元建物を活用し斎宮をテーマとした文化観光施策を展開するため、新たに交流館の整備を推進し、併せて周辺の環境整備にも取り組みます。
●産業の振興
  五つ目の「産業の振興」では、明和町の農水産物を使った特産品開発と販売促進を目指し、地域資源を活用した働く場の拡大に向け6次産業化を促進してまいりたいと思います。

  以上が、3期目にあたって私に課せられた政策課題であると受け止めておりますが、これらを達成していくためには、何よりも議会の皆様、町民の皆さまの絶大なるご支援とご協力なくしては到底なし得ません。また、国や県の財政支援はもとより、大学などの研究機関や自治会、各種団体、ボランティアグループ、あるいは民間事業所との連携を図り、協働のまちづくりの実現が大変重要であります。   これから4年間、これらの諸課題の解決と新たな事業展開に向け誠心誠意努力し、町民の皆さんが安全で安心して暮らせる「人にやさしく、元気で活力のあるまち、信頼されるまち、そしてみんなが誇れるまち」の実現に向け、各種施策の具体化に全力投球する所存でございます。   どうか町民の皆様、議員の皆様には「町民の幸せ実現のまちづくり」のため、今後一層のご指導とご支援を賜りますことを切にお願い申し上げ、3期目の就任に当たり所信の一端を申し述べ、行政報告とさせていただきます。

平成26年12月16日







平成26年第3回明和町議会定例会より 行政報告

「9月議会行政報告」

【行政報告】

●はじめに
  国では、社会保障と税の一体改革が動き出し、4月には消費税の8%への引上げが実行されました。一方、年金、医療、介護などの社会保障改革や子育て支援対策は次々と制度改革の考え方が示されておりますが、町の施策への影響はまだまだ不透明であります。
  長期低迷期にあった我が国の経済は、「3本の矢」に基づく国の経済政策で輸出産業などを中心に景気が上向き、ようやく地方にも明るい兆しが見えかけたばかりですが、4月以降は、消費税率の引き上げによる各種需要の落ち込みもあり、地方にとりましてはまだまだ気を緩めることのできない経済環境であると受け止めております。
  8月末には、国の各省庁の平成27年度概算要求がほぼ固まりました。要求額は総額で100兆円を突破したとのことですが、これより先に閣議決定された概算要求方針では、「平成27年度予算は国の中期財政計画に沿って、平成26年度予算に続き、民需主導の経済成長と財政健全化目標の双方を達成し、メリハリのついた予算とする。そのため、施策の優先順位を洗い直し、無駄を徹底して排除しつつ、予算の中身を大胆に重点化する」と、予算編成の基本的な考え方を打ち出しております。
  国では、予算の編成にあたり「日本再生戦略2014」を踏まえた「新しい日本のための優先課題推進枠」の経費を念頭に置きながら、社会保障関係の自然増も内容を精査し合理化・効率化に最大限取り組むことや、義務的経費については昨年度と同額を要求し、聖域を設けることなく歳出抑制を図るとしています。 
    財源対策では、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法の一部を改正する法律」に基づき、消費税率10%への引き上げは、経済状況等を総合的に勘案して予算編成過程で判断するとしています。
  さて、町では未来の明和を「元気なまち」「信頼されるまち」「みんなが誇れるまち」としていくため、行財政全般について洗い直し、「改革」「活力」「安心」「創造」を政治姿勢の原点として、政策実現のため誠心誠意努力してまいりました。しかし、今なお、山積しているまちづくりの課題は多岐にわたり、1日も早い解決が求められております。町民の幸せを実現する羅針盤としての第5次明和町総合計画も、来年度は前期の最終年になり、町を取り巻く社会経済情勢や財政状況は厳しさを増すばかりですが、これからの町政のかじ取りに不退転の決意で取り組んでいく所存であります。

●地区別自治会長会を開催
  6月24日から7月13日にかけて各地区で地区別自治会長会を開催しました。5月末の全町自治会長会でいただいた各地区の施策や事業に対するご要望やご質問に対して、それぞれ担当課長から回答いたしました。その内容は、信号機設置などの交通安全施設整備や県道・町道の改修整備、自治会防犯灯などの整備に対する財政支援の要望、あるいは宮川流域公共下水道の早期進捗についてのご質問やご意見をいただき、「町で解決できるものは早速に実施する」とお答えし、「県や国に対する要望は、関係機関へ早急に要望する」と説明いたしました。
  このことを受けて8月6日に、私と担当課長で松阪警察署や三重県松阪建設事務所に対して、要望事項の整備推進について要請を致しました。いずれも財政的には大変厳しいとのことでしたが、「緊急性の高い順に整備ができるよう努力する」とお話をいただきました。

●長寿をお祝い
  町では毎年町内の最高齢者をはじめ、100歳到達者に長寿のお祝いをしていますが、本年度からは敬老の日前までの誕生日の人は、誕生月に行うこととしました。6月24日には、6月生まれの100歳到達者3人と103歳の町内最高齢者の方々を訪問し、それぞれにお祝いを申し上げ、ささやかながら記念品をお渡ししました。なお、敬老の日以後の誕生日の人は、10月中旬までにお祝い申し上げる予定です。
  今年の「敬老福祉大会」は、町総合体育館で10月5日に開催を予定しておりますが、長寿のお祝いは、9月1日現在で77歳、88歳、99歳の皆さんと、80歳以上の皆さんを対象に、それぞれ記念品をお贈りすることとしています。また、9月15日の敬老の日と10月5日の敬老福祉大会の両日は、65歳以上の方は町民バスの利用を無料とさせていただくことにしております。

●交通事故多発
  今年に入って、町内で高齢者の交通死亡事故が3件発生しました。このことを受けて町は、「交通事故多発警報」を発令し、その一環として6月30日早朝に、役場東交差点で松阪警察署員や交通安全協会の皆さん、町職員など約100人が参加して、ミルミルウエーブキャンペーンを実施し通勤するドライバーに交通安全を呼び掛けました。

●こども園名称が決定
  来年4月に開園を予定しているこども園の正式名称を決める選考会を7月1日に開き、応募いただいた43の名称の中から、明星の西山美智子さんが応募された「みょうじょうこども園」を選定させていただきました。

●めい姫テーマソング募集
  明和町のマスコットキャラクター「めい姫」をこれまで以上にPRするため7月1日からテーマソングの歌詞を募集することとしました。募集する歌詞は「明るく」「口ずさみやすく」「親しみやすい」もので、作曲は、町出身の作曲家・長岡成貢氏が行います。今後は、募集を今月いっぱいで締め切り、10月にはテーマソング歌詞選考委員会で選考し、決定することにしています。

●大淀ふれあいキャンプ場安全祈願祭
  大淀ふれあいキャンプ場で7月6日に観光協会主催の安全祈願祭が開かれました。この日は宝探しなどのゲームも行われ、家族連れなど約600人の参加者でにぎわいました。今年は、利用者が増える夏場を前にバンガロー9棟や炊事棟、管理棟、東屋などの屋根や外壁の塗装工事を行いました。キャンプ場のオープン期間は10月13日(月)までですが、少しでも利用者が増えてくれることを願っております。

●ソフトボール競技を明和町で開催(第76回国体)
  第76回国民体育大会三重県準備会の第3回総会が7月17日、津市で開かれ、各種競技のうちソフトボールが明和町で開催されることが正式決定されました。大会開催までは6年余りの期間が残されていますが、競技会場を想定している町総合グラウンドの再整備や受け入れ体制などについて、関係機関とともにしっかりと検討してまいりたいと思います。

●臨時福祉給付金など受付開始
  国の臨時福祉給付金と子育て世帯臨時特例給付金の受付を8月1日から福祉保健課で開始しました。給付対象者は、臨時福祉給付金が約2千世帯以上、子育て世帯臨時特例給付金が約1,500人と見込まれます。手続きには、多数の方々が訪れるため、福祉保健課に隣接した相談室を専用窓口として充てることとしました。初日には、大勢の方にお越しいただきましたが、その後は、混雑することもなくスムーズに受付事務を実施しております。

●職員採用試験の募集を開始
  平成27年4月採用予定の町職員採用試験の募集を7月末日で締め切ったところ、応募状況は、事務職は募集2人に対し27人、技術職は募集1人に対し3人、保健師は募集1人に対し11人、保育士・幼稚園の通常枠は募集若干名に対し9人、再チャレンジ枠は募集若干名に対し、7人の応募がありました。試験日程は9月21日に第1次試験として県下統一の筆記試験を実施、10月下旬には第2次試験として面接試験を行い、11月中旬には採用者を決定していくこととしております。

●各地域で伝統行事開催
  7月から8月にかけては、昔から続けられている夏祭りや伝統行事が町内各地で繰り広げられました。7月12日には、上村の天王祭と算所の祇園祭、13日には蓑村の虫送りと有爾中の羯鼓踊りが行われました。7月26日には、大淀祇園まつりと花火大会が開かれました。これらは、いずれも江戸時代から続く伝統行事ですが、改めて関係者の皆さんのご苦労に対し、深く敬意と感謝を申し上げる次第です。

●全国大会出場選手を激励
  今夏もスポーツ少年団をはじめ、中学・高校・一般の各種競技で全国大会へ出場する選手が多くあり、町からそれぞれ激励しました。中でも8月6日には、東京で行われた第49回交通安全子供自転車全国大会に三重県代表として修正小学校の5、6年生が初めて出場しました。町内でも死亡事故をはじめ交通事故が多発するなど、町民の皆さんや関係者の皆さんには、ご心配とご苦労をおかけする日々が続いていますが、交通安全に関しては久々の明るく心強いニュースということで、大変嬉しく思っております。

●ひじき組合がひじきを寄贈
  8月19日、今年も、ひじき組合の皆さんから敬老福祉大会や福祉施設などで使ってくださいと、ひじき2千袋をご寄贈いただきました。ひじきの寄贈は、今年で30回目となりました。改めまして、ここに御礼を申し上げるとともに、町の特産品でもあるひじきをもっとPRし、ひじきうどんなどの販路拡大についても支援をしてまいりたいと考えております。

●いつきのみや観月会と浪漫まつり
  第14回いつきのみや観月会と浪漫まつりが9月6日、開催されました。浪漫まつりでは、斎王の舞や明和太鼓、よさこいソーラン踊りなどが演じられましたが、途中悪天候により後半のイベントは中止となりました。また、観月会は、ろうそくの点灯はできませんでしたが、イベント会場を野外の特設ステージから体験館ロビーに移し、予定どおり行われ、幻想的で雅な舞や雅楽の演奏などで来館された皆さんに楽しんでいただきました。 

●斎宮跡の史跡整備
  県や町の史跡整備のハード事業は徐々に進みますが、これからは町民の皆さんのさらなる積極的な参画を得て、史跡を活用したソフト事業をいかに組み込み、集客や特産品販売などに結びつけていくかが問われています。このことをしっかりと受け止め、斎宮跡を中心とした町の活性化に臨みたいと思います。 

  最後になりますが、今後とも町民の皆さんが日々充実した暮らしができるまちづくりの実現のため、町民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、総合計画に定める将来像の「歴史・文化と自然が輝き、快適でこころ豊かな和のまち明和」を目指して、誠心誠意努力をしてまいりますので、よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます。
   
平成26年9月10日








平成26年第2回明和町議会定例会より 行政報告

「6月議会行政報告」

【行政報告】
●はじめに
 平成26年第2回明和町議会定例会の開会にあたり、一言ご挨拶を申し上げます。
 3月定例会以降、本定例会までの主な動きにつきまして簡略にご報告をさせていただきます。

●町民バスに新型車両導入 
  毎年約4万人の利用者がある町民バスですが、3月20日に車両の老朽化に伴い新型車両を導入しました。車両には、マスコットキャラクター「めい姫」を描き、町のPRにも役立てることとしました。高齢者の皆さんや子どもたちの外出の機会の促進にと、町内を一巡する2路線で運行していますが、今後も、ぜひ多くの皆さんにご利用いただきたいと思います。

●天皇皇后両陛下が斎宮歴史博物館をご視察
  第62回式年遷宮を終えた伊勢神宮へのご参拝のため、3月25日から伊勢市を訪問されておられました天皇、皇后両陛下が、3月27日に斎宮歴史博物館をご視察されました。
  この日は、町内の沿道には多くの町民の皆さん、博物館前は、町民の皆さんやみどり保育所と明和ゆたか保育園の園児たちなど、大勢の人で一杯となりました。
  両陛下は、博物館内で池山館長と榎村学芸普及課長から斎宮跡の説明を受けながら、斎王の様子を再現した模型や輿、出土した硯や土師器などの展示物をご覧になり、天皇陛下からは「斎王と伊勢神宮の祭主との違いは」など斎宮や斎王制度について多くのご質問をいただきました。
  今回、両陛下のご訪問により、史跡斎宮跡の重要性が内外に広く再認識されるとともに、史跡の整備に向けて一層の推進が図られますように、私自身もこれまで以上に精進努力をしなければならないと、気持ちを新たにしているところです。

●こども課を新設
  4月1日、子育て部門を強化するため、教育委員会事務局内に「こども課」を新設するなど機構の一部を見直し、併せて人事異動を行いました。各課とも窓口事務など混乱することもなく、スムーズに業務を進めているところです。

●上御糸・下御糸地区最終処分場が完成
  平成20年度から総工費約44億円をかけて整備を進めてまいりました農業集落排水事業の上御糸・下御糸地区最終処理場が完成し、供用を開始しました。環境にやさしいまちづくりが一層前進するものと期待しており、今年度は300戸から500戸程度のつなぎ込みを進めることとしております。また、本事業の推進にあたり、ご尽力いただきました関係者の皆様に心から感謝を申し上げます。

●保育所、幼稚園、小・中学校で入園・入学式
  4月上旬には、町内の保育所、幼稚園、小・中学校で入園・入学式を行いました。4保育所には92人、4幼稚園には68人、6小学校には223人、中学校には216人が入学しました。子どもたちには、健やかに、そして目標や夢をもって全力で進んでいただきたいと望んでおります。

●伊勢安土桃山文化村と「明和の日」協定
  4月6日、観光PRと物産振興を目的として伊勢安土桃山文化村と協定を締結し、毎月3日を同村における「明和の日」と制定いただきました。今後も、民間施設とタイアップした取り組みで、史跡斎宮跡など明和町を訪れる方々を増やす努力を続けてまいりたいと思っております。

●こども園起工式
  4月10日、明星地区で「こども園」整備事業の起工式を行いました。建設場所は、広く明星地区を望める高台で約8,600平方メートルの敷地に木造平屋建て延べ床面積約2,050平方メートルの園舎を建築することとしました。施設の完成は12月末を目指していますが、今後はスムーズに園児を受け入れできるように、しっかりと運営面の準備を進めるよう指示をしたところでございます。

●斎宮第2放課後児童クラブの開所式
  斎宮小学校の東隣に工事を進めてきた斎宮第2放課後児童クラブの開所式を4月25日に行いました。斎宮の学童保育は利用者が多いことから、昨年度まではJA斎宮支店の旧店舗をお借りして運営してきましたが、施設の完成により、望ましい保育環境が整ったと受け止めております。

●斎宮跡東部の実物大復元建物建築工事の着工式
  町にとって待望の斎宮跡東部の実物大復元建物建築工事の着工式が4月26日に行われ、私も出席させていただきました。総事業費は約4億6千万円で完成は平成27年夏の予定ですが、町もこれに並行して歴史的風致維持向上計画に定める斎宮駅北側の改札口や遊歩道の整備を始め、各種環境整備を鋭意進めていくこととしております。

●斎宮きららの森メガソーラー事業用地の基本協定調印式
  国営宮川用水第二期事業に伴う掘削土利用地の有効活用策の一環として取り組んできた斎宮きららの森メガソーラー事業用地の貸し出しについて、基本協定の調印式を4月21日に行いました。事業は、伊勢市の船谷建設株式会社が提案していたもので、今月からは、測量や工事に着手し、年明けには発電事業も始まるとのことです。また、発電だけでなく、地元認定農家とタイアップしたハーブのカラミント栽培も行われます。
  町としましても、残る用地を活用していくため、芝生広場や環境保全林の維持管理はもとより、さらなる活用に向けた土地利用の望ましいあり方について調査、検討してまいります。

●大淀海岸一帯でクリーンアップ大作戦
  好天に恵まれたゴールデンウィーク中の5月6日、大淀海岸一帯でクリーンアップ大作戦が実施されました。この取り組みは、地元の環境団体である大淀ビーチクリーンが呼び掛けて始まったもので、今年で5回目になりました。この日は、大勢の皆さんに参加いただき海岸線の清掃など280キロのゴミを回収し、さわやかな汗を流していただきました。参加されました皆さん、関係者の皆さんに、改めてお礼を申し上げるとともに、環境を守る取り組みが末永く継続できるように、今後も町として活動の支援をしてまいりたいと思うところでございます。

●斎王まつりで三重県知事を訪問
  5月13日、第32斎王まつりの主役を務めていただく斎王役の伊藤暁(さと)美さん、女別当役の前田彩乃さんほか、実行委員のみなさんたちと鈴木三重県知事を訪問し、斎王まつりの成功とさらなる斎宮跡の整備や支援をお願いしました。

●島根県へ議会の行政視察
  5月14日から3日間の日程で議会の行政視察が行われましたので教育長とともに同行させていただきました。視察先の島根県松江市や防災協定を締結した津和野町では、「歴史文化を活用したまちづくり」について歴史的風致維持向上計画などの取り組みをお聴きし、「地域産業を活用したまちづくり」では、地域資源の堀りおこしやこの資源を活用した取り組みを視察させていただきました。両市町とも、様々なアイデアや工夫を凝らしてまちづくりを進めており、大変参考になる取り組みであったと思います。いずれに致しましても、議員の皆さんと同じ目線で視察研修をさせていただくことができ、これからも共通の認識を持ちながら、町政に取り組んでまいりたいと考えております。

●全町自治会長会議開催
  今年も全町自治会長会を5月29日、中央公民館で開催しましたところ、この日は63人の自治会長さんにご参加いただきました。また、議員の皆さんにもご多忙のところご出席を賜り、誠にありがとうございました。会議は、各課の業務説明などを通じて町政運営への理解を深めてもらい、自治会と町がまちづくりへの課題について共通の認識を持って、連携して対応していけるよう取り組んでいるものです。この日は、会議の後、伊勢広域清掃工場の施設見学も行い、ゴミの減量化の取り組みもご覧いただきました。

●伊勢湾西南海岸事業完成式と完成記念シンポジウム
  伊勢湾西南海岸事業完成式と完成記念シンポジウムが6月7日、下御糸小学校で開催されました。この事業は、高潮対策と堤防の老朽化更新のため平成4年に国土交通省の直轄事業で事業化されて以降、施設の整備が進められ平成26年3月に事業が完成しました。現在、維持管理は三重県へ引き継がれており、この堤防の完成により台風時の高潮対策には、万全を期することができるとなりました。

●第32回斎王まつり
  「よみがえる平安の都、斎宮」をテーマに第32回斎王まつりが6月7日、8日の両日、盛大に開催されました。7日の前夜祭は、朝から小雨でお天気が心配されましたが午後から回復し、夕闇の中、ライトアップされたステージ上で艶やかな衣装をまとった出演者の皆さんが、王朝絵巻さながらの雅な世界を披露しました。この日は特別ゲストに民族演奏家のあぱっち宮原さんや和太鼓演奏者の的場 凛さんも招き、見事な演奏を披露していただきました。
  本日の8日は、禊の儀や斎王群行には、実に大勢の方々がつめかけました。メイン会場の斎宮歴史博物館には、斎王市のテントが立ち並び、皇學館大學雅楽部の皆さんによる雅楽の演奏などのアトラクションが次々と繰り広げられました。
  今年は、春先から天皇皇后両陛下の行幸啓、実物大建物復元整備の着工と、町にとって実に喜ばしいことが続いていますが、今後も斎王まつりが更に充実して発展すると期待をしているところでございます。
  そして、このような大きな催しではございますが、何よりも大きな事故もなく、成功裏に無事終了いたしましたことについて、関係者の皆さんには心よりお礼を申し上げたいと思います。

●北山結子さん捜索のチラシ配布
  6月13日は、北山結子さんの行方不明になってから17年が経過します。今年も事件を風化させることのないように、松阪警察署やボランティアの皆さんたちと連携をとりながら、イオンや斎宮・明星駅前等で情報提供を呼びかけるビラの配布を行うこととしています。議員の皆様におかれましても、時間があればぜひご協力を賜りたくご案内申し上げる次第です。

  諸報告については、以上であります。

  新年度に入り国の大きな財政上の課題でありました消費税が引き上げられて、景気にどのような影響を与えていくのかは不透明ではありますが、震災からの早期復興、今なお不安定な福島原子力発電所の事故対策、或いは新たな国際紛争などの外交問題や山場を迎えつつあるTPP問題など、私たちのくらしに大きな影響のあることが多々予想されるところでございます。
  今後も安全安心で、町民の皆様が日々充実した暮らしができる町政推進と希望の持てる活気のあるまちづくりを目指し、町民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、安定した町政運営に最大限の努力をしてまいりますので、よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます。

平成26年6月13日







平成26年第1回明和町議会定例会より 行政報告

「平成26年度 所信表明」

(基本姿勢)

 多くの町民の皆さんのご支援を賜り、「元気なまち」「信頼されるまち」「みんなが誇れるまち」を掲げ、2期、8年目の町政運営と予算編成を迎えることとなりました。  私の就任以来、東日本大震災をはじめ台風12号による紀伊半島集中豪雨災害など、天変地異が相次ぎました。また、今もなお終息しない福島第一原子力発電所の大事故や中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を見ると、これまで安全とされてきたものが脆くも崩れ、科学技術に一定の限界があることや、高度成長期に整備されたインフラの老朽化対策の必要性を痛感しているところであります。しかし、多くの犠牲者があった東日本大震災で、釜石の奇跡とよばれるように迫り来る津波の恐怖に耐え、自らの判断で躊躇なく避難した釜石の小・中学生たちの行動力とその背景となった防災教育は、私たちが目指す自助・共助・公助が発揮される安全安心のまちづくりを進める上での重要な指針と受け止めています。  一方で、あらゆる分野において自治体行政の運営は大変厳しい状況におかれており、町にとりましても将来に向けて歩むべき重要な道筋を選択しなければならない年になると受け止め、第5次総合計画に定めるまちづくりの理念である「人と地域の活力の創造」を基本理念に、「歴史・文化と自然が輝き快適でこころ豊かな「和」のまち明和」を目指し、町民の皆様とともに元気で活力があり、幸せが実感できるまちづくりを進めるため施策の具体化に全力投球する所存でございます。

(町を取り巻く情勢)

 政府は、平成26年度の予算編成方針を閣議決定し、経済再生とデフレ経済脱却と財政健全化、そして社会保障・税一体改革を実現すると打ち出しています。  方針では、競争力強化や民需主導の経済成長を促す産業政策や消費税増収分を活用した子育て支援対策の充実などの政策分野にポイントを置いたとされています。 地方交付税等は減額しつつも社会保障の充実分を増額し、地方の一般財源総額は、ほぼ平年並みが確保され、4月から8%に引き上げられる消費税は、社会保障関係費の充実に全て投入されるとのことであります。
 今後、国民健康保険、介護保険、子育て支援などの政策は、持続可能な社会保障制度の確立を図るための改革の推進に関する法律に基づき数年をかけて大幅な見直しが行われます。  農林水産業の分野は、従来の戸別所得補償を半減し新たに農地バンクや多面的機能の強化などに重点を置くとされ、今後、各政策分野おいて中期的に大きな変化があると受け止めております。
 三重県においても、「三重県民力ビジョン」に基づき昨年から観光キャンペーンをスタートさせ首都圏の営業拠点三重テラスで誘客促進や県産品の販路拡大を推進しています。新年度は、観光施策や少子化対策、安全安心の県土づくり施策などを重点化する考え方は示されていますが、他方で三重県経営方針により、選択と集中を基本とした予算編成方針を示していることから、本町においても関係する事業や補助金でこれまでにないような厳しさが増すものと予測されます。

 それでは、平成26年度の重点化すべき政策分野について、次の6項目に沿って基本的な考え方を述べさせていただきます。

1.防災対策

2.教育施策

3.産業の振興

4.史跡斎宮跡整備の推進

5.福祉・生活環境施策

6.行財政改革

(予算の概要)

 平成26年度の予算の概要は、一般会計で73億4,500万円、前年度比で3.9%の減となりました。  この要因としては、前年度予算では国営宮川用水第二期工事にかかる負担金を計上していたためですが、これを差し引くと一般会計全体では前年度より約2億6,800万程度、予算規模が増えていることになります。
 歳出では、投資的経費で斎宮小学校のプール建設工事や斎宮・明星小学校の空調設備設置工事、農業集落排水事業の4月からの供用開始に伴う各施設の接続工事を見込んだため、前年度比9.5%の増となりました。
 補助費等については、6次産業化をめざす各団体への補助を新たに予算計上し、昨年度の国営宮川用水第2期事業負担金を差し引くと、実質は前年度比で2.3%の増となりました。  公債費は、臨時財政対策債が増加し、前年度比で5.7%の増となりましたが、元利償還については国の交付税措置が100%見込まれています。  また、人件費、扶助費、公債費を合わせた義務的経費では、前年比で4.1%の増となりました。  物件費については、4月からの電気料金の引き上げと消費税率の引き上げ分を各科目の予算で見込みました。  これらに対する歳入では、町民税で前年度比2.6%の増、固定資産税では前年度比1.5%の増で、町税全体では前年度に比較して3.6%の増を見込んでいます。  地方交付税は、前年度比2.8%の増、地方消費税交付金は前年度比27.9増%を見込みました。  国庫支出金については、前年度比6.6%の減、県支出金は、三重県の緊急雇用創出事業が平成25年度で終了したことなどから、前年度比で3.5%の減額となりました。  町債については、斎宮小学校プール建設などで前年度比4.1%増となりました。
繰入金は、斎宮跡保存事業特別会計で歴史的風致維持向上計画に伴う投資的事業が本格化することから、ふるさとづくり基金を取り崩し財源に充てることとしました。  以上が一般会計予算の概要です。
 次に特別会計では、7つの特別会計を合わせ66億6,240万円で前年度比4.1%の減となっています。大きな要因としては、農業集落排水事業における建設事業が概ね終了したためです。
 また、企業会計の上水道事業は、7億7,120万円と前年度比27.8%の増となりましたが、減価償却費と資産消耗費の増加が主な要因です。  これらの平成26年度総予算額は、一般会計、特別会計、企業会計の9つの会計を合わせ、147億7,860万円で、前年度比2.8%の減となっています。

(予算の詳細)

 それでは、平成26年度の主な施策・事業につきまして、総合計画の七つの大綱に沿ってご説明を申し上げます。

1.ともに支えあう地域福祉と健康のまちづくり

2.人権を尊重する思いやりのあるまちづくり

3.安全で人に優しい環境のまちづくり

4.地域を支える活力のあるまちづくり

5.快適で機能的なまちづくり

6.未来を築く豊かな人間性と文化を創造するまちづくり

7.協働で築くあたたかいまちづくり

 以上が予算の詳細であります。新年度の予算は、景気が回復基調に入りつつあるとされる中でも、地方においては税収増加などが不透明な中で、消費税の導入や物価の上昇傾向で歳入・歳出全般への複雑な影響が懸念されるという財政環境が一層厳しさを増した中での予算編成となりました。  これらの施策を具体化するためには、行財政改革を推進し、財源の確保や事業の効率化や重点化、さらには大胆な事業の取捨選択、或いは事業の実施期間の繰り延べをせざるを得ない時期も近づいております。
 急がねばならない政策課題は山積しておりますが、町民の皆様が希望をもって安らかな日々を暮らせるよう、町職員ともども頑張ってまいりますので、町民の皆様、議会の皆様には、より一層のご理解とご協力を心からお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。

平成26年3月10日