平成20年第4回明和町議会定例会行政報告

「12月議会行政報告」


 始めに、平成18年12月に町政を担わさせていただき、早や2ヵ年が経過しました。この間、私なりに「町民の幸せ」を最優先し、誠心誠意町政運営に取り組んでまいりました。特に行財政改革は、私に与えられた最大の課題であり、明和町再生プランの策定に始まり、道半ばではありますが、各種施策の改革に取り組んでまいりました。お陰を持ちまして一定の成果を挙げることができ、安定した行財政運営を進めることができました。これもひとえに議会を始め、町民皆様の後押しをいただいたたまものであると心から感謝とお礼を申し上げる次第でございます。
 また、先日は臨時会におきまして、議会の役員改選が行われ、新たに大和谷議長さん、脇田副議長さんが就任され、各委員会もそれぞれ新しい布陣で就任していただくこととなりました。  今後とも「よりよい町づくり」に向け、議会と行政が両輪となって邁進できるよう、ご指導ご鞭撻を賜りますことを切にお願い申し上げます。 なお、この2年間ご活躍いただきました森島前議長さん、阪井前副議長さんには、この場をお借りし、敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 さて、日本経済は9月のリーマン・ブラザーズの経営破綻に始まり、サブプライムローン問題、円高ドル安、株価下落などバブル崩壊時に匹敵する経済不況となっております。また、景気の上昇は地方にはなかなか届きませんが、今回のような景気の悪化は、ほんの数ヶ月で直接的な影響を受けることになります。こうした中、国では追加経済対策として、総額2兆円の定額給付金の支給を全国民に給付することとしており、県や市町村ではその取り扱いについて、検討を進めているところでございます。
 一方、この経済不況は、町税への影響や次年度予算への影響が懸念されることから、現在、税務関係を中心に調査を進めており、町としての対策は勿論のこと、できることから早い時期に手を打って参りたいと考えております。 また、今回の補正予算には、少しでも町内の活性化や経済対策ができないかと、少ない額ですが、土木費の維持費で緊急的な予算措置をいたしました。
 それでは、9月定例会から本定例会までの間の主な動きにつきまして、簡略に報告させていただきます。

●総合防災訓練
 10月26日には、総合防災訓練を近い将来の発生が懸念されます東海、東南海、南海地震を想定し、総合グラウンドと大淀小学校の両会場におきまして、津波避難訓練を中心に、より実践的な訓練を初めて実施しました。この訓練では大淀地区の小学生を含め自治会あげての取り組みをしていただき、約800人の方々が、主に自宅から総合グラウンドまで徒歩での避難体験をしていただきました。この体験は、いざというときに大いに役立てていただけると確信した次第であります。

●不法投棄撲滅に向けて
 かねてから不法投棄撲滅に向けた環境美化協力委員さんを募集しておりましたが、町内各地から11人の方の応募があり、9月25日に開催した第1回の「明和町環境美化協力員会議」において、それぞれ委員に委嘱をさせていただきました。また、11月16日には初めてのパトロールを実施していただきましたが、雨の降るあいにくの天候にもかかわらず、町内全域を半日かけて巡回され、不法投棄現場の確認をしていただきました。

●町長日曜座談会
 町民皆様のご意見を直接お聞きしたいとの思いで、「町長日曜座談会」と題し、月1回の日曜日に座談会を始めることとしました。既に10月と11月にそれぞれ3組ずつ、計6組の皆さんと懇談し、町政各般にわたるご提言や様々なお話をお聞きしたところで、その内容は、町政運営に参考とさせていただく貴重な事項も多く、これからの町づくりに反映して参りたいと考えております。

●町政懇談会の実施
  さらに昨年から町民の皆さんと情報を共有することを目的に町政懇談会を実施しておりますが、今年も11月から私の選挙公約でもあります「明和町の土地利用」をテーマに、町内13箇所で実施することとしました。今回のテーマとしております土地利用は、最も身近な問題でありますが、いささか意見が少ない感があり、今までの土地利用に対する町の情報提供不足を実感したところで、これからは行政全般にわたり積極的な情報発信を行い、町の取り組みを理解していただけるように努めたいと考えております。

●町制50周年みんなで楽しもう事業
 次に、町制50周年みんなで楽しもう事業では、
 1つ目に、町内では初公開のコカリナコンサートをいつき会館と町内各小学校で実施をいたしました。いずれの会場もコカリナの神秘的な音色が響きわたり大盛況であったとの報告を受けました。また、演奏者の黒坂黒太郎さんからは、子どもたちがこの町に誇りと希望を持てるようにと「どんど花の唄」を作詞・作曲し、贈呈していただきました。
 2つ目は、軟式野球50イニング大会が明和中学校で開催され、午前8時30分から午後9時までの12時間半をかけ、幅広い年代の皆さんが大勢参加のもと、終始熱戦を繰り広げていただきました。関係者の皆様には長時間お世話になり本当にご苦労様でした。心からお礼を申し上げます。   3つ目は、うにの郷自然体験工房で明和こどもフェスタとして、大勢の子どもたちが記念植樹を皮切りに竹細工作りや芋ほり、ザリガニつり等で1日を有意義に楽しんでくれました。   4つ目は、ダンス&バンド際で、ブライドガーデンにおきまして約300人の観衆を集め、新しい曲や懐メロ、ダンスを披露され、観客と出場者が一緒になって楽しい時間を過ごしていただきました。   5つ目は、恒例の斎王参向古道まつりで、従来の祭りに加え「古道まつり10周年」の写真展が明星小学校で開催され、多くの方々の目を楽しまさせていただきました。   6つ目は、上御糸ふれあい祭りで、小学校の50年の歴史を綴る写真展や子ども劇場、ウオーキングなど様々な催しが行われました。

●NHK「金とく〜あなたの町に参ります〜出前コンサート」の公開録画
 次に、10月23日には町制50周年記念事業として、NHK「金とく〜あなたの町に参ります〜出前コンサート」の公開録画が総合体育館で行われ、歌手の瀬川瑛子さんと香田晋さんが熱演され、約900人の観客の方々が演歌や歌謡曲で魅了されました。この後、11月21日と23日の両日にNHK総合テレビで収録が放映され、コンサートは勿論のこと町の特産品等も紹介されましたが、各方面から大変好評で良かったとお聞きし、明和町を十分にアピールすることができ、町民皆様の心にも記念に残していただける事業であったと思っているところでございます。

 以上が主な取り組みですが、まだまだ町の行政課題は山積しており、これからさらに気を引き締め町政運営に当たりたいと考えております。また、町民一人ひとりが日々充実した暮らしができる「町づくり」のために全力投球してまいりますので、今まで以上にご支援とご協力を賜りますよう切にお願い申し上げる次第でございます。

 本定例会の上程議案につきましては、固定資産評価審査委員会委員の選任同意2件、監査委員の選任同意1件、人権擁護委員候補者の推薦1件、条例の制定1件と一部改正が2件、三重県市町公平委員会を共同設置する地方自治体のの数の減少に関する協議ほか1件、平成20年度一般会計補正予算ほか6つの特別会計補正予算及び水道事業会計補正予算でございます。よろしくご審議を賜りますようお願いを申し上げ、行政報告とさせていただきます


平成20年12月16日





平成20年第3回明和町議会定例会行政報告

「9月議会行政報告」

  ご承知のように国会では、現職総理大臣が任期半ばで、しかも2人の総理が立て続けに退任するという、何ともやり切れない思いであり、まさしく国家の危機的な事態ではないかと強く感ずるところでございます。また、臨時国会召集後には衆議院の解散総選挙も予測されておりますが、政治の空白を早急に埋めていただき、国政を正常に戻していただくことを切に要望をいたします。

 こうした中で、平成21年度の国家予算は、8月末で各省庁からの概算要求書が財務省主計局に提出され、既に集計作業や枠付け作業が進められております。本概算要求の基本的な考えの中で、特に注目するところは、財政健全化と重要課題の対応は両立させることと歳出全般の徹底した見直し、歳出総枠の抑制、国債発行の抑制などが強く打ち出され、予算総枠は軒並み減額、公共事業関係、義務的経費及び人件費を除くその他経費はいずれも3%減と基準が定められました。町におきましても、8月末に平成21年度当初予算説明会を開催し、歳出予算項目の全てにおいて3%以上の削減ができるよう徹底した検討、見直しを行い、予算要求するよう申し伝えたところでございます。

 それでは、6月定例議会以降、本定例会までの間の主な動きにつきまして簡略にご報告させていただきます。

 まず、町制50周年事業についてでありますが、去る9月6日には町の誕生を記念して町制50周年記念式典を執り行いました。式典には、多数のご来賓と表彰者、招待者の皆様をお迎えし、また、議会の皆様に華を添えていただき、盛大かつ成功裡に滞りなく終了することができました。特に式典の中で、各方面から町政にご功労いただいた皆様方に、町として少しでも感謝の意を表したいとの思いで、表彰状、感謝状を授与させていただきました。また、ご来賓のお言葉をお借りすると明和町はこれから更なる発展を秘めた魅力的な町であり、その舵取りは極めて重要で、席の重さと使命を改めて痛感いたしたところでございます。今後とも議会をはじめ町民の皆様方のご理解ご協力を賜りながら、更なる発展に向けた町づくりに情熱を持って誠心誠意努力する所存であります。
 なお、式典では歴史の道の歌碑筆工者の発表も行いましたが、表彰等につきましては「斎宮跡」国指定30周年の事業で行いたいと考えております。

 町制50周年記念事業の中日本総合女子ソフトボール選手権大会も、8月8日から10日にかけ東海、北信越地域から43チームをお迎えし、そして観客も合わせますと、約1000人を上回る方々が当町にお越しいただきました。 大会期間中はいずれの会場も熱戦が繰り広げられ、多くの町民を久しぶりにソフトボールの坩堝に引き込み、大いに楽しまさせていただきました。
 町内からも明和中学校と雅スポーツ少年団が出場し、雅チームは見事3位に入賞され、「ソフトボールの町・明和」の面目を保っていただき、お祝いとお礼を申し上げる次第であります。
 また、選手を始め大会を運営していただいたソフトボール協会そして大会運営に裏方として携わっていただいた関係者の皆さん本当にご苦労様でした。大会の成功を心から感謝しお礼を申し上げます。
なお、お認めいただいております「みんなで楽しもう補助事業」につきましては、ビーチバレーin明和やみいとフェスタ相撲大会・子ども囲碁大会などたくさんの関係者の皆さんにご尽力をいただき、多くの町民の皆さんに楽しんでいただきました。

 昨年10月から操法訓練に取り組んでおりました明和町消防団は、7月19日に鈴鹿市の県消防学校で開催されました三重県消防団操法大会に出場し、見事に準優勝されました。この栄誉を受けるには、選手の練習と努力は勿論のこと消防団幹部はじめ団員の皆さん、そして連日指導に当たられた明和消防署の職員はじめ関係者の多大なるご支援の賜物であったと思います。これを機に町消防団の士気が高まり、同時に組織の充実が図られ、一層町民の期待に応えられますことを念ずる次第です。

 次に、ふるさと納税についてでありますが、本年4月から地方税法の改正により「ふるさと納税制度」が新たに創設され、都道府県を始め、全国の市町村では、それぞれアイデイアを出し寄付金獲得の推進を図っています。当町も、国史跡「斎宮跡」を前面に出した町づくりの応援をお願いすることとし、7月にホームページへの掲載、チラシの全戸配布、広報8月号への掲載など町の情報網を最大限活用し、「ふるさと納税」のPRを展開いたしました。現在1件5万円の寄付をいただいており、今後もきめ細かな作戦をもって「ふるさと納税」の獲得に全力投球いたしたいと考えます。  米の生産調整は、国、県から超過作付けが多いと毎年指摘を受けており、生産調整にかかる国の補助金も、減額を覚悟しなくてはならない危機的状況であります。このことから農家の皆様とひざを突き合わせ、これからの農業のあり方や生産調整について、じっくりと話し合う場を設けることとし、7月14日の相野自治会を皮切りに本年いっぱい農家自治会と懇談していくこととしました。

 かねてから検討しておりましたレジ袋の取扱いは、ゴミの減量化の推進や資源の有効活用、さらには地球温暖化への影響などの問題点が多くありました。こうした中、レジ袋の消費を抑制するため、松阪市をはじめ多気町、大台町、玉城町、大紀町、明和町の1市5町による「もってこに!マイバック(レジ袋有料化)検討会」《構成は住民代表、団体代表、事業者、行政》において、レジ袋の有料化や削減の検討を行った結果、平成20年11月11日からレジ袋の有料化を実施することとなりました。町内ではジャスコ、マックスバリュ、ぎゅーとら、多気郡農協、スギ薬品、ジップドラッグが有料化をしていただきます。これからの買い物には、必ず「マイバック持参」を呼びかけていくこととしています。

 9月15日が敬老の日の祝日ですが、長寿のお祝いと社会貢献へのお礼をこめて、9月12日にお祝いをさせていただきました。お祝いを受けていただいた皆さんは、当町の最高齢者で102歳の女性の方、今年100歳を迎えられる方4名、同じく夫婦いずれかで88歳になられたご夫婦10組の方々に長寿の祝状と記念品をお渡しいたしました。また、今年77歳、88歳、99歳になられた方々にも記念品を贈呈し、80歳以上の皆さんには、記念品としてカステラを全員に贈らさせていただきました。さらに敬老の日のささやかな気持ちとしまして、65歳以上の方々の町民バス利用は、9月15日の終日を乗車無料とさせていただきました。
 なお、敬老福祉大会は、気候のよい10月5日に開催することといたしております。

 以上、主な事項の報告とさせていただきます。

平成20年9月18日






「明和町制50周年記念式典 式辞」

 新秋の佳き日に、明和町町制施行50周年記念式典を挙行いたしましたところ、三重県副知事望月様をはじめ来賓皆様方におかれましては、公私御多忙のところ、多数御臨席を賜り、町民の皆様と共に盛大に式典を執り行うことができますことに対し、衷心よりお礼申し上げます。また、友好提携をしております群馬県明和町の猪股議長様には遠路のところ本式典に駆けつけていただき華を添えていただきました、重ねてお礼申し上げます。また、この式典を挙行するに当たり、多年にわたり町政各般にご尽力をいただきました、40名、四団体の皆様に対し、改めまして敬意を表し、感謝を申し上げます。

 返りみますと、昭和33年9月3日、旧大淀町、上御糸村、下御糸村からなる三和町と旧斎宮村、明星村からなる斎明村が昭和の大合併により明和町が誕生いたしました。この新しい町は、伊勢平野の中 央に位置し、農業では広大な水田を主とした米作りが展開され、また7キロの海岸を有する漁業では、黒ノリの養殖、アサリ貝、バカ貝採取など、それぞれ豊富な自然と特色を生かした文字どおり、農業水産業の町として大いに発展してまいりました。
ここに至るまでには、歴代町長の皆様方、歴代議会議員の皆様方、また、町民の皆様方の格別のご尽力・ご支援により、当時では予測もつかないほどの明和町に発展をさせていただきました。ここに改めて、満50年という節目の年を迎えることができましたことに対し、深く敬意と感謝を申し上げる次第でございます。  50年間の歩みの中で、私の記憶に大きく残っている事項を振り返ってみますと、明和町が発足した一年後に伊勢湾台風が襲来し、かつて経験をしたことがない大規模な災害が発生し、その復旧に向けた取 り組みに町民と行政、関係者が一丸となり、早い期間に災害修復がなされました。このことにより町民一人ひとりの絆や信頼関係がより深まりまさしく明和町としてひとつとなる大きな礎になったと思います。

 昭和54年には長年の夢であり、幻でありました伊勢神宮ゆかりの国史跡「斎宮跡」が、長い試掘期間を経て、待望の史跡国指定を受けることとなりました。以来、発掘調査は勿論のこと、保存、保護、活用に積極的に国、県、町が一体となりその整備を進めてまいりました。平成元年には史跡活用の起爆剤として、三重県において斎宮歴史博物館が建設され、その後、いつきのみや歴史体験館、斎宮跡10分の1模型などの整備とともに、町として便益施設としての休憩所を整備し、訪れる人達への対応を図っているところです。
今後も国史跡斎宮跡をまちづくりの核として、これらの施設や史跡公園を最大限活用すると共に、新たな史跡整備として伊勢市神宮式年遷宮までに斎宮跡史跡東部に、斎宮寮の面影をしのぶような、10分の10の実物大の建物が復元できるよう最善の努力をいたしたいと考えております。

  社会資本整備の根幹であります道路整備は、町の主要幹線道路として、昭和42年から昭和59年にかけ農免道路(現在の明和中央線)広域圏道路(現在の前野川尻線)の整備を行いました。また、国道では23号線バイパスが昭和50年三重国体にあわせ開通いたしました。しかしながら、いずれの町幹線道路も開通当時は、高規格の直線道路として画期的な整備でありましたが、モーターリゼーショ ンの発達により交通の安全性を確保する上で再整備が必要となり、現在、拡幅改良整備に着手しており、今後も安全で安心な道路網の整備を進めたいと考えます。
永年の課題であり町民すべてが待ち望んでおりました河川及び排水整備は、町内を流れる二級河川の大堀川が昭和56年から事業着手され平成23年度完成予定、笹笛川は昭和54年に着手、本年度で完了する予定であります。いずれの河川改修も整備期間が20年を超えており、関係者の皆様の地道な努力が実を結んだものと心から敬意を表する次第でございます。
また、下水道整備は下御糸北地区の農業集落排水事業が平成12年度に完了、次に、坂本、北野地域でのフレックスプラン事業に始まり、本年度からは上御糸・下御糸地域を対象に農業集落排水事業へ着手する運びとなりました。この事業では、終末処理場の確保で、紆余曲折を重ね、関係者の皆様に大変なご苦労とご支援をいただいたことに対し、改めて感謝とお礼を申し上げます。

  農業基盤の構築として昭和45年に下御糸地区の県営圃場整備事業が始まり、以後、旧村の5地区で町内全域にほ場整備が進められ、農地が大きく様変わりし、正しく近代的農業への基盤が確立されたと思っております。一方では、関係者の皆さんに大変なご協力を願い、町内5つの土地改良区を平成17年3月、明和土地改良区として一本化していただき、現在極めて効率的な運営をしていただいているところであります。

  平成15年4月1日に、明和町を含む近隣の5町村で市町村合併任意合併協議会が発足し、平成の大合併にむけ作業が進められました。残念ながら、同年12月25日に、合併任意協議会が解散されることになりました。以降明和町は自立の道を歩むこととなり、行財政改革を前面に打ち出すことによって、財源確保、行政経費削減に取り組んでいるところであります。今後も、確固たる町政の基盤を築き、更なる行財政改革を推進することによって、安定した町行財政運営を進めるよう最善の努力をしてまいります。

  私たちは今、かつて先人の皆様が経験されたれたものと異なった厳しい状況に直面しておりますが、この試練を乗り越えて明日の明和町の進む道を切り開いていくことこそ、現代に生きるものの責任であると存じます。 町制50周年の意義は、過去の歩を顧みるのみでなく、来たるべき次の世代に今日までの明和町の歩みをどう生かしていくかにあると思います。 また、私が直接町政を担当させていただいてから寄せられました諸先輩・町議会・国・県ご当局のご支援・ご教示、更に暖かい町民各位のご厚情は身に余るありがたいものがございました。今後とも町の将来を見つめ、町民の皆様とともに創意工夫を重ね共通の認識を持ちながら「住民力」、「財政力」、「組織力」を基本理念とし、新たな町づくりに誠心誠意取り組む所存でございます。

  結びに臨み、重ねて今日まで町政発展のために、ご尽力いただきました諸先輩方・町民の皆様のご熱意と、ご努力に深い敬意と謝意を表し、これを機に明るく融和と団結の意識をさらに高め、「元気な町」、「信頼される町」、「みんなが誇れる町」を目指し、2万3千人町民と一体となった郷土づくりを進めるために、ご支援とご協力を賜りますよう改めてお願い申し上げますと共に、本日ご列席の皆様のご多幸を心からご祈念申し上げ、式辞とさせていただきます。

平成20年9月6日    明和町長  中井幸充






平成20年第2回明和町議会定例会行政報告
「6月議会行政報告」

 6月14日早朝に岩手、宮城内陸地震はM7.2(震度6強)という内陸型地震が発生しました。今日も行方不明の捜索が続けられていますが、亡くなられた方に心からお悔やみを申し上げ、被災された方にお見舞いを申し上げるとともに1日も早い復興を心より祈念いたします。
  さて、本年当初から国では道路特定財源の取扱いについて国会が紛糾し、われわれ地方にも大きな影響があると、その行方を案じておりましたが、5月13日の国会で、時遅しの感もありますが決着がつき、町に多少の影響は出ましたが、当初予算どおり執行することができることとなりました。
  また、他の予算につきましては、第1回定例議会で様々なご提言ご意見を念頭に各事業を推進しているところでございます。それでは、3月定例議会以降、本定例議会までの主な動きにつきまして簡略にご報告させていただきます。

●町制50周年事業関係の進捗状況について
  町制50周年事業関係の進捗状況ですが、「標語」と「ロゴ」につきましては、選定委員会等の審査を得まして決定させていただきました。また、50周年みんなで楽しもう補助金につきましても、今回組替え補正をお願いしておりますが、町づくり委員会に選定をお願いしたところ、23団体からの要望に対し、20団体に補助する旨の結果報告をいただき、担当部署で事業内容の精査を行っているところでございます。
  中日本総合女子ソフトボール選手権大会の開催につきましても、4月24日に県ソフトボール協会から正式要請を受け、明和町での開催を受託いたしました。また、歴史の道に設置してあります歌碑の筆工者募集につきましても、広報、ホームページを利用しまして、5月28日付けで募集を行ったところでございます。なお、記念式典は、現在のところ9月6日(土曜日)を予定しております。

●納税機会の拡大策と夜間町税等収納業務
  納税機会の拡大策として、夜間町税等収納業務を4月15日から開始し、月2回平日の午後8時30分まで収納窓口を開設することといたしました。これは平日の昼間に納税や納税相談に行けない方々に、日曜開庁以外に窓口を増やし利用していただこうとするものでございます。その実績としまして、以来、5月までに開設した4日間の取り扱い総数は33件で75万2,500円の収納がありました。

●環境美化協力員制度の創設について
  環境美化協力員制度の創設についてであります。町内では、ボランティアによる不法投棄撤去作業を展開しておりますが、海岸や山間部等で依然として不法投棄が後を断ちません。このようなことから今回は、不法投棄の監視をさらに強化するため、環境美化協力員制度を新たに創設することといたしました。協力員の募集は、これから広報等を通じて呼びかけることとしておりますので、ご協力を賜りたいと思います。

●寄付金の使途
  地域社会への貢献を目的とした明和サンライズクラブが、6月1日に設立されました。その事業活動のスタートとして町に対し、安全安心の一助として防犯灯の設置工事費50万円、子どもたちに少しでも読書に親しんでもらいたいと学校図書購入費として15万円、合わせまして65万円のご寄付をいただきました。この件は本補正予算にも計上し、地域、学校の要望に応えるべく寄付金として大切に使用させていただきたいと考えております。

●全町自治会長会を開催(平成20年5月29日)
  去る5月29日に恒例の全町自治会長会を開催いたしました。会議の内容は、自治会要望、施設見学と懇談会を実施しましたが、自治会長さんの出席も例年を上回り、自治会と役場の関係がより身近で密接になったと思います。また、自治会要望は時間の短縮で町からの回答に対する再質問から始めさせていただいたところ、効率よく終了することができました。なお、各地区から要望事項は、道路及び排水問題、交通安全対策、ゴミ集積所の利用等19件の諸問題をいただきましたが、いずれも切実、かつ、身近な問題が提起されました。謙虚に受け止め、今後の行政運営に反映し、可能な限り実現、解決に向け努力いたしたいと思います。

●斎王まつり(心から敬意と感謝を)
  町の2大イベントと位置づけております斎王まつりは、町民皆様を始め県内外から多くの方々に来町していただき、盛大に開催され、斎宮跡、明和町の情報発信を十分に行っていただきました。こうした中で、今年は特に天候が危ぶまれ、関係者のご心労は計りきれないものがあったと拝察しますが、滞りなく無事終了されましたことは、ひとえに祭りに携わってくださいました皆様のお陰であり、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。

●安全安心の町づくり
  北山結子さんの行方不明事件は、残念ながら未だ解決に至っておりません。今年は事件から11年が経過しましたが、この事件を風化させることのないよう、今年も6月13日に斎宮、明星駅を始め町内のショッピングセンター2箇所において、警察、友人、町職員等で捜索用パンフレットの配布を行う広報啓発活動を実施したところでございます。また、最近、町内におきまして不審者情報が相次いでおり、町あげてパトロール等の強化に努めておりますが、この事件を風化させることなく、常に心にとめおき安全安心の町づくりに努める所存です。
  現在、災害対策の一環として、障がい者やお年寄りの皆さんに災害時の支援体制や地域の助け合いの支援を円滑に行うことを目的に要援護者登録制度を5月21日からスタートさせ、登録申請の受付けを開始しました。6月8日現在で、対象者約3,200人の内、450人の方が登録していただいておりますが、登録率は14%でまだまだの数値であり、今後も周知徹底を図り1人でも多くの方々が登録していただくよう取り組んでまいります。
 安全安心で、町民の皆さんが日々充実した暮らしができる町政推進のため、町民の皆様、議員の皆様のご理解とご協力を賜りながら、最大限の努力をしてまいります。
平成20年6月17日






平成20年第1回明和町議会定例会より 行政報告

「3月議会行政報告」

昨年の3月に町長として初めての所信を申し上げ、私なりにこの1年間、「元気なまち」、「信頼されるまち」、そして「みんなが誇れるまち」の町づくりに、公平中立を貫く中で、時間を惜しむことなく誠心誠意取り組んでまいりました。
 特に農業集落排水事業の処理場用地、中央線の用地買収など山積している問題の一部ですが、解決することができ、一定の成果を上げることができたと思っているところでございます。
 また、選挙公約でありました事務事業2,300項目の見直しにつきましても、これからの町づくりの原点を「住民力」、「財政力」、「組織力」と定め、それぞれの角度から町の現状を再点検し、進めるべき重点事項13項目、実施計画123項目から成る「明和町再生プラン」を第1段階として策定いたしました。
 さらにこのプランを町民の皆様にお伝えすると共に、町のあらゆる情報を直接提供させていただくことを目的に町内各地にお伺いし、町政懇談会を開催いたしましたところ、多くの方々から新たな課題や町づくりへの提言を頂戴し、大きな成果を得たところであります。

 さて、地方自治体を取り巻く社会経済情勢は、加速する少子高齢化や高度情報化、地方分権への対応、加えて地域経済の低迷など依然として厳しい状況となっています。 これらの問題は国民的課題として、国でも、どのように将来を切り開いていくのかが問われており、実情をしっかりと見極め「町としてどう対処していくのか」、「今、町に何が必要なのか」、「町の将来はどうあるべきか」を一つひとつ検証し、町づくりの基盤をしっかりと構築してまいりたいと考えております。
町づくりは、行政の一方的な考え方ではなく、町民の皆様とみんなで創り築いていくことが必要不可欠であります。そして、行政は町民の皆様の活力や元気を支援し、それらを発揮し活躍していただける舞台を創出することがこれからの最重要課題であると考えています。今後も行政のあらゆる情報を提供させていただき、町民の皆様と行政が共通の認識を持ち、開かれた信頼される行政運営を進めるため、最善の努力をいたす所存でございます。

(予算編成)
 さて、歳出ですが、基本的な考え方に「現下の財政厳しい中、健全な行財政を維持し、いかに町民皆様の期待に応えられるのか」を念頭に置き予算編成を行いました。

第1点目  冒頭でも申し上げましたが、選挙公約でありました財政健全化の確保、加えて協力協働による効率的で質の高い行政運営を推進するため、「明和町再生プラン」と施策実現のための実施計画を合わせて策定しました。
 本年度はその実施計画に基づき50の項目について着手することとし、予算編成に反映し計上させていただきました。

第2点目  安全で安心な町づくりは、町民誰もが望むところで、防災対策、防火対策、防犯対策、交通安全対策、武力対策を特命事項として包括的に対処する必要があり、新たに危機管理室を設置し、「安全・安心」をより強固にする施策を積極的に進めることといたしました。また、災害時の要援護者対策や自主防災組織の充実にも取り組むことといたしました。
第3点目  避けて通ることができない少子高齢化社会への対応ですが、子育て支援につきましては、0歳から就学前の幼児を対象に一環した行政サービスができるよう、福祉子育て課を設置し、幼保の一体的運営の検討や待機児童ゼロへの対応、就学前までの医療費の無料化、児童クラブ、放課後子ども教室などの各種事業を包括的に進めていくこととしました。
  高齢者対策につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律が施行されることにより、本年から75才以上の高齢者の方々は、老人保健制度から後期高齢者医療制度に大きく変わります。この新たな制度は、県域で広域連合を設置し、保健医療事務を執行することとなっており、町においても特別会計を設置し対応することとしています。また、従来の基本健康診査から特定健診及び特定保健指導にも移行することとなっています。

第4点目  人件費の総枠抑制ですが、昨年に引き続き職員の給料、諸手当、職員数を削減いたしております。また、特別職におきましても同様に、今日の財政事情から町長の給料を30%、副町長を10%、教育長を3%それぞれカットし、引き続き削減することとしました。これらを合わせ、前年度予算と比較しますと、人件費総額で約3,100万円の削減となります。
第5点目  投資的経費では、苦渋の選択を余儀なくされた苦しい予算編成となりました。しかし、町民生活に欠かすことのできない事業は実施しなくてはなりません。広域圏道路の自歩道設置、公営住宅建設、下水道整備など可能な限り進めることとしました。また、産業、建設関係の町単事業は、これ以上減額できないとの考えで、昨年並みの事業費を確保した次第であります。
第6点目  かねてからご議論いただいておりました機構組織につきましても、本定例会に条例改正をご提案申し上げ、効率的な行政運営を図ることは勿論のこと、山積している課題や問題の中で、緊急かつ迅速に対応しなくてはならない業務を集中的に推進したいとの思いで、13課2局2室から12課2局2室1センターへと組織を見直しました。特に、来庁されるお客様にも配慮し、庁舎1階のフロアーで、役場の用件が極力済むようにしました。また、課や係間の横の連携が取れることやサービスの向上がさらに図れる組織体制で臨むことといたしております。
第7点目  本年町制施行50周年の節目の年を迎えます。先人の皆様の心血を注いだ町づくりのお陰で、明和町も福祉や教育、生活環境が充実した町に育ちました。
  この記念の町制50周年を、町民みんなで楽しんでいただけるよう、少ない予算ですが、各種事業を展開することといたしました。

(明和町再生プランの実行)
  再生プラン関係で本年度実施する主なものを申し上げたいと思います。次の14点が主な明和町再生プランの実施事項となります。

第1点目  町民サービス向上対策として、試行で取り組み始めました日曜開庁の実施

第2点目  柔軟で機動的かつ効率的な行政推進を図るため、新たな組織機構での行政運営
第3点目  計画的な財政運営の推進を図ることを目的とし、施設整備に備えた教育、福祉施設建設基金への積立

第4点目  子育て支援の一環として、経済的負担を軽減するため、乳幼児医療費の助成範囲の拡大と妊婦一般検診の回数の増加、また、幼保の一体的運営については、引き続き見直し検討。   加えてみどり保育所の園舎は、設計が完了予定であるため、早い時期に園舎増築に着手。

第5点目 高齢者対策としてインフルエンザの接種を1人でも多くの高齢者に受けていただきたいと、倍額補助の実施
第6点目  公共工事の適正とコスト削減を図るため、町道整備のあり方、維持管理のあり方、採択基準等も含めた根本的な見直し。また、入札制度につきましては昨年一部で一般競争入札及び総合評価落札方式を導入しましたが、本年は、各法令を踏まえ制度を充実し、入札事務で入札参加資格審査を共同化し簡素化を推進
第7点目  自主防災組織の育成で、町民意識の醸成を図り、モデルになる組織、地区を指定

第8点目  町の情報を共有するため、広報、広聴を抜本的に見直し、より充実した新たな展開の実施

第9点目  医療制度改革に伴い、各種施策は医療から予防にとシフトされるため、本年から新設される特定健診・特定保健指導と介護保険事業、老人保健事業を包括的に実施

第10点目  昨年から協議してきました総合体育館の管理運営を指定管理者へ移行

第11点目  商工会の活性化について、商工会補助の内容は人件費補助としておりましたが、商工振興補助とした内容で、新たな活動に対する補助
第12点目  農地転用許可事務の迅速化で、県から本年農地転用許可事務の権限移譲を受けたことによる許認可事務の迅速化
第13点目  人材育成の強化で、職員の資質の向上、能力開発を明確にするため、人材育成基本方針を策定
第14点目  町都市計画マスタープラン構想による土地利用計画の再構築

以上が主な予算編成並びに明和町再生プランの実施事項です。

 (主な施策・事業)
 平成20年度の主な施策・事業につきまして、第4次明和町総合計画で示す施策の大綱に沿って、その考え方を申し上げます。

第1点目 「やすらぎと憩いに満ちた福祉と健康のまち」づくり
第2点目 「人権を大切にする心のかよったふれあいのまち」づくり
第3点目 「活力と発想と潤いに満ちた産業のまち」づくり
第4点目 「自然と調和したみどり豊かな環境のまち」づくり
第5点目 「知性と感性をはぐくむ教育と歴史と文化のまち」づくり
最後に まちづくりの行政運営

 明和町は、昭和33年9月に昭和の大合併により誕生し、本年で記念すべき町制50年周年を迎えることとなりました。先人の皆様の英知の結集と並々ならぬご苦労の積重ねが今日の明和町の礎となっています。ここに衷心より敬意と感謝を申し上げたいと思います。これからここまで繁栄していただいた町をさらに飛躍させ、子々孫々に受け継いでいくことが私たちの役目であり、先人に追いつき追い越せの精神で、微力ながら町民皆様の期待に応える町づくりに誠心誠意取り組む覚悟でございます。

町長提案説明(抜粋)
【全文はこちらをご覧ください。】
平成20年3月10日